平成22年度 春期 午前 問79
法務
著作権法上適法である行為
プログラムの著作物について,著作権法上適法である行為はどれか。
- ア海賊版を複製したプログラムと事前に知りながら入手し,業務で使用した。
- イ業務処理用に購入したプログラムを複製し,社内教育用として各部門に配布した。
- ウ職務著作のプログラムを,作成した担当者が独断で複製し協力会社に貸与した。
- エ処理速度の向上など,購入したプログラムを効果的に利用するために改変した。
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✓ これが正解エ処理速度の向上など,購入したプログラムを効果的に利用するために改変した。
解説
自分で買ったものを自分のために直す行為です。
著作物をめぐる適否は、誰の物か、複製したものが外へ出たか、侵害だと知っていたか、という三点で切ると見通しが立ちます。著作権法は、プログラムの複製物を持っている人が自分で利用するために行う複製や改変を認めています。購入したプログラムに、処理速度を上げるなど効果的に使う目的で自分の手を入れる行為は、この範囲に収まりますから適法です。認められる理由も素直で、買ったものが手元の機器で動かなければ買った意味がなくなるからです。自社の環境に合わせて直すことも同じ理屈で許されます。ただし認められるのは自己利用までで、手を入れたものを外へ配れば侵害に戻ります。複製物を手放したときに、直したものだけを残しておくこともできません。ほかの三つの記述は、いずれも他人へ渡すか、無断で使うかのどちらかに当たります。外へ出していない、自分の物、自分のためという三つがそろった記述だけが適法になる、と押さえておくと同じ型の設問を裁けます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア海賊版を複製したプログラムと事前に知りな…:複製した当人でなくても、侵害によってつくられたものだと知ったうえで業務に使えば侵害とみなされます。作ったのは他人だという言い分が免罪符になることはありません。
- イ業務処理用に購入したプログラムを複製し,…:購入した一本を複製して各部門に配れば、許諾された範囲を超えた複製にあたります。社内の教育という目的は正当に見えますが、目的の正しさが複製の可否を動かすことはありません。
- ウ職務著作のプログラムを,作成した担当者が…:職務著作にあたるプログラムの権利者は、手を動かした担当者ではなく法人です。作成した本人であっても、会社に無断で複製したり協力会社へ貸したりする権利は持っていません。
この問題の用語
- 著作権法著作権の中身と、守られる範囲や例外を定めた法律。どこまでが引用として許されるかも、ここで決まっています。
- 部門組織の中で、仕事の種類や担当ごとに分けられたまとまりです。専門ごとに分ける分け方と、製品や地域ごとに分ける分け方があります。
出典:平成22年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問79
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問78:著作権法に関する問題(著作権法)
- 令和7年度 春期 午前 問78:著作権侵害にあたるか否か(著作権法)
- 令和6年度 秋期 午前 問78:著作権法で保護されるもの(著作権法)
- 令和5年度 秋期 午前 問78:著作権法に関する問題(著作権法)
- 平成30年度 秋期 午前 問78:クリエイティブコモンズの説明(著作権法)
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