平成24年度 春期 午前 問65
システム企画
提案依頼書に関する問題
情報システムの開発を発注するための提案依頼書(RFP)の作成と提案依頼に当たって,取得者であるユーザ企業側の対応のうち,適切なものはどれか。
- アRFP 作成の手間を省くために,要求事項の記述は最小限に留める。曖昧な点や不完全な点があれば,供給者であるベンダ企業から取得者に都度確認させる。
- イ取得者側では,事前に実現性の確認を行う必要はなく,要求事項が実現可能かどうかの調査や検討は供給者であるベンダ企業側の責任で実施する。
- ウ複数の要求事項がある場合,重要な要求とそうでない要求の区別がつくように RFP 作成時点で重要度を設定しておく。
- エ要求事項は機能的に記述するのではなく,極力,具体的な製品の種類など実現手段を細かく指定する。
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✓ これが正解ウ複数の要求事項がある場合,重要な要求とそうでない要求の区別がつくように RFP 作成時点で重要度を設定しておく。
解説
要求に重要度を付けて提案を比べられるようにします。
この設問は、提案依頼書を作って提案を求めるときに、取得する側であるユーザ企業が取るべき対応を尋ねています。見分けの軸は、その仕事を担うのが取得する側なのか供給する側なのか、という一点になります。提案依頼書は、何が欲しいのかを発注する側が自分の責任でまとめる文書です。要求が複数あるときには、どれを外せないと考えているのか、どれは望ましい程度なのかを、作成する時点で重みとして示しておきます。重要度が示されていれば、提案する側は限られた費用をどこに厚く積むかを判断できます。受け取る側も、採点の重みをあらかじめ決めておけますから、評価が場当たりになりません。これは提案依頼書の目的そのものにつながります。目的は、各社の提案を同じ土俵に並べて比べられるようにすることです。要求の重みが示されないままでは、各社がそれぞれ違う前提で見積もることになり、並べて比べる土台が崩れてしまいます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アRFP 作成の手間を省くために,要求事項…:記述を減らし、はっきりしない点の確認を相手側から都度させる進め方です。各社が別々の前提で見積もることになり、後から要求が増えれば費用や納期をめぐる争いにもつながります。
- イ取得者側では,事前に実現性の確認を行う必…:実現できるかどうかの調査や検討を、すべて供給する側の責任にしています。発注する側が自分で確かめておくべき部分まで移しており、無理のある要求が残ったまま話が進んでしまいます。
- エ要求事項は機能的に記述するのではなく,極…:何ができればよいかではなく、使う製品の種類まで細かく縛る書き方です。相手の工夫やより安く速い代替の案が出てこなくなり、その製品が手に入らなくなったときにも動けなくなります。
この問題の用語
- 提案依頼書RFPの日本語名で、候補の会社に提案を出してほしいと伝える文書です。要求事項に重要度を付け、評価の基準を提案が届く前に決めておくと選定が公正になります。
- RFP提案依頼書のこと。システムの調達で候補の会社に提案を求める文書で、選定の基準は提案を受け取る前に決めておきます。
- 情報システム業務に必要なデータを集め、処理し、伝えるための仕組み全体です。コンピュータや通信網だけでなく、それを使う人や業務の手順も含みます。
- 供給者製品やサービスを外部から提供する事業者のこと。社内の部門とは区別され、提供する内容や水準は契約で取り決めます。
- 重要度物事がどれだけ大切かを表す度合いのことです。要求や情報資産、障害などに付け、対応の順番や守り方の強さを決める目安にします。
出典:平成24年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問65
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 秋期 午前 問57:入出力データの管理方針の例(重要度)
- 令和6年度 春期 午前 問68:新規参入の脅威に関する問題(供給者)
- 平成26年度 春期 午前 問66:要件定義に関する問題(RFP)
- 平成23年度 秋期 午前 問65:提案依頼書に関する問題(提案依頼書)
- 平成22年度 春期 午前 問65:提案依頼書に関する問題(提案依頼書)
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