平成25年度 春期 午前 問65
システム企画
要件定義に関する問題
要件定義段階において,要求品質の向上のために発注者が留意すべきことはどれか。
- ア現行システムと同じ機能の要求であっても,現行システムの機能や使われ方を調査して,要件定義を実施する。
- イビジネス要求の視点よりも,現行業務で使用されている機能が盛り込まれているか否かの視点で,要件定義の妥当性を検証する。
- ウ要件定義書はあくまでも利用者ニーズの大枠を定めたものとして,実際には設計段階以降に,受注者と議論して具体的な要件を確定していく。
- エ要件定義段階では業務要件を整理し,システムの移行方法・運用方法など非機能要件は,システム稼働前に洗い出す。
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✓ これが正解ア現行システムと同じ機能の要求であっても,現行システムの機能や使われ方を調査して,要件定義を実施する。
解説
同じでよいという要求ほど調べ直して決めます。
主語が発注する側であることを外さないのが先決です。今と同じ機能でよい、という要求は一見すると手間がかからないように見えますが、長く使ってきた仕組みには、どこにも書かれていない使われ方が積もっています。例外の処理、ある部署だけで通じている手順、帳票を手で直してしのいでいる部分などです。調べないまま同じと書けば、入れ替えた後になって足りないものが表に出ます。ですから今の機能と使われ方を調べたうえで要件定義を行う、という進め方が要求の質を上げます。現行踏襲という言葉そのものは要求になっておらず、中身を書き出して初めて要求になります。決めどきを後ろへ送るほど直す手間は膨らみますから、決められることは要件定義の段階で決め切ります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イビジネス要求の視点よりも,現行業務で使用…:今ある機能がそろっているかどうかを、妥当かどうかの物差しにする進め方です。物差しに据えるべきなのは事業の側の要求であって、手元の機能ではありません。
- ウ要件定義書はあくまでも利用者ニーズの大枠…:大枠だけを定めておき、具体は設計から先で受注する側と詰めるという構えです。決める責任をずらしているうえ、後の工程での作り直しを大きくします。
- エ要件定義段階では業務要件を整理し,システ…:移行の段取りや運用の方法といった非機能要件を、稼働の直前まで置いておく進め方です。これらは設計そのものを左右するので、後から足すには遅すぎます。
この問題の用語
- 要件定義作るシステムに何を求めるかを決める工程。業務の進め方だけでなく、稼働率や復旧までの時間といった条件も書き出します。
- 非機能要件性能や可用性など、どのように動くかを定めた要件のことです。半日以内に復旧するといった品質の条件が、これにあたります。
- 移行いまのシステムから新しいシステムへ、業務とデータを移し替えることです。切り替えの手順と、途中で起きる問題の備えが要になります。
出典:平成25年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問65
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問46:要件定義に関する問題(要件定義)
- 令和7年度 春期 午前 問66:準委任型が適切であるとされるもの(要件定義)
- 令和4年度 秋期 午前 問54:加重総和法に関する問題(非機能要件)
- 令和4年度 春期 午前 問65:非機能要件の使用性に該当するもの(非機能要件)
- 平成28年度 秋期 午前 問65:非機能要件項目(非機能要件)
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