平成29年度 春期 午前 問55
サービスマネジメント
KPIとして用いるもの
ITIL 2011 edition の可用性管理プロセスにおいて,IT サービスの可用性と信頼性の管理に関わる KPI として用いるものはどれか。
- アサービスの中断回数及びそのインパクトの削減率
- イ災害を想定した復旧テストの回数
- ウ処理能力不足に起因するインシデント数の削減率
- エ目標を達成できなかった SLA の項目数
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✓ これが正解アサービスの中断回数及びそのインパクトの削減率
解説
中断の回数と、その影響の大きさを測ります。
設問は、可用性管理で使う指標を選ばせています。四つの肢はどれも実在する指標なので、指標として妥当かどうかでは一件も切れません。弁別の軸は、それがどのプロセスの受け持ちかという一点です。そこでまず、設問に出てくる二つの語から測るべきものを導きます。可用性は合意した時間のうちサービスを使える割合であり、信頼性は途中で止まらないこと、言い換えれば止まるまでの間隔が長いことを指します。すると測る対象は、どれだけ止まったかと、止まったときにどれだけ困ったかの二つに絞られます。中断の回数は前者に対応し、その影響の大きさは後者に対応するので、この二つをどれだけ減らせたかを見る指標が、可用性管理の KPI として両方を押さえた形になります。残る三つの肢には、それぞれ別のプロセスを名指しする語が主語として入っているので、その語を手がかりに担当を当てると迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ災害を想定した復旧テストの回数:災害を想定した復旧の訓練を何度行ったかを見る指標です。これは滅多に起きない重大な事象のあとでも事業を続けられるようにする側の受け持ちで、日常の停止を扱う範囲とは見ている時間軸が違います。
- ウ処理能力不足に起因するインシデント数の削…:資源の量が足りないことを原因として起きた事案が、どれだけ減ったかを見る指標です。原因が処理能力の不足だと名指しされている時点で、必要な能力を費用に見合う形で用意する側の受け持ちになります。
- エ目標を達成できなかった SLA の項目数:取り決めた水準に届かなかった項目がいくつあったかを見る指標です。取り決めの全体について達成状況を見て報告し改善につなげる立場のもので、止まりにくさはその中の一項目にすぎません。
この問題の用語
- 信頼性意図した動きと実際の結果が食い違わない度合い。情報セキュリティでは一貫しているという特性、機器ではRASISのRとして壊れにくさを指します。
- KPI目標へ向かう取組みの進み具合を測るための指標のことです。在庫日数や誤出荷率のように、途中で確かめられる数値を置きます。
- 可用性使いたいときに情報や仕組みを使える状態が保たれていること。情報セキュリティの三要素の一つで、システムでは稼働率で表します。
- テスト決めたとおりに動くかを、実際に動かして確かめる作業のこと。何を確かめるかによって移行テスト、システムテストなどと呼び分けます。
- インシデントサービスの計画外の中断や品質の低下、またはそのおそれがある出来事です。情報セキュリティでは、安全が損なわれるおそれが高いものを指します。
- SLA提供する側と受ける側で、どの水準まで満たすかをあらかじめ取り決めた合意。緊急時の手順や、守れなかったときの扱いも決めておきます。
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問55
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問55:サービス可用性管理に関する問題(インシデント)
- 令和7年度 春期 午前 問57:継続的改善に関する問題(KPI)
- 令和7年度 春期 午前 問55:サービス可用性に関する問題(SLA)
- 令和5年度 秋期 午前 問56:可用性に関する問題(可用性)
- 令和4年度 春期 午前 問56:保守性を表す指標に該当するもの(KPI)
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