平成30年度 秋期 午前 問65
システム企画
システム化構想に関する問題
ある企業が,AI などの情報技術を利用した自動応答システムを導入して,コールセンタにおける顧客対応を無人化しようとしている。この企業が,システム化構想の立案プロセスで行うべきことはどれか。
- アAI などの情報技術の動向を調査し,顧客対応における省力化と品質向上など,競争優位を生み出すための情報技術の利用方法について分析する。
- イAI などを利用した自動応答システムを構築する上でのソフトウェア製品又はシステムの信頼性,効率性など品質に関する要件を定義する。
- ウ自動応答に必要なシステム機能及び能力などのシステム要件を定義し,システム要件を,AI などを利用した製品又はサービスなどのシステム要素に割り当てる。
- エ自動応答を実現するソフトウェア製品又はシステムの要件定義を行い,AI などを利用した実現方式やインタフェース設計を行う。
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✓ これが正解アAI などの情報技術の動向を調査し,顧客対応における省力化と品質向上など,競争優位を生み出すための情報技術の利用方法について分析する。
解説
技術動向を調べ、競争優位の使い道を見極めます。
無人化のための仕組みを入れようとしている企業が、いちばん上流の工程で何をするのかを選ぶ問いです。四つの記述は、どれも同じ案件の中の工程で、上から順に構想、要件の定義、設計と並びます。工程の順に並べ替えて先頭に来るものを採るのが、この型の解き方です。システム化構想の立案では、経営としてのねらいと、使えそうな情報技術の動向を突き合わせます。その技術を使うと何が有利になるのかを見極める段ですから、どんな機能を作るかも、品質の数値目標も、まだ置きません。情報技術の動向を調査し、省力化や品質の向上といった競争優位を生む使い方を分析する、という書きぶりがこの段に当たります。見分けの軸は動詞です。調査する、分析するは決める前の語で、定義する、割り当てる、設計するは決めた後の語になります。構想を飛ばして先の工程から始めると、費用を下げたいのか、受付の時間を延ばしたいのか、応対のばらつきをなくしたいのかが言葉にならないまま進みます。ねらいが違えば、必要な機能も評価の指標も別物になります。だから最初に置くのは、ねらいと技術の見極めなのです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イAI などを利用した自動応答システムを構…:信頼性や効率性など、品質に関する要件を定義する工程の説明です。作るものが定まった後に置かれる段であり、投資のねらいそのものを見極める場面ではありません。
- ウ自動応答に必要なシステム機能及び能力など…:必要な機能や能力をシステムの要件として定め、それを製品やサービスへ割り当てる工程の説明です。要件がすでにある前提で書かれていて、上流の見極めは終わっています。
- エ自動応答を実現するソフトウェア製品又はシ…:ソフトウェアの要件を定め、実現方式やインタフェースの設計まで進める工程の説明です。ここまで来ると、何のために使うのかを決める段からは遠く離れています。
この問題の用語
- 要件定義作るシステムに何を求めるかを決める工程。業務の進め方だけでなく、稼働率や復旧までの時間といった条件も書き出します。
- 分析集めたデータを細かく分けて、何がどう関わっているかを読み取ること。量が増えるほど、扱う道具も考え方も変わります。
- 信頼性意図した動きと実際の結果が食い違わない度合い。情報セキュリティでは一貫しているという特性、機器ではRASISのRとして壊れにくさを指します。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問65
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問46:要件定義に関する問題(要件定義)
- 令和7年度 春期 午前 問66:準委任型が適切であるとされるもの(要件定義)
- 令和6年度 秋期 午前 問66:UMLに関する問題(要件定義)
- 令和6年度 秋期 午前 問51:スコープの管理の活動(要件定義)
- 令和5年度 春期 午前 問66:共通フレームに関する問題(要件定義)
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