平成30年度 春期 午前 問51
プロジェクトマネジメント
スコープコントロールの活動
プロジェクトマネジメントにおけるスコープコントロールの活動はどれか。
- ア開発ツールの新機能の教育が不十分と分かったので,開発ツールの教育期間を 2 日間延長した。
- イ要件定義完了時に再見積りをしたところ,当初見積もった開発コストを超過することが判明したので,追加予算を確保した。
- ウ連携する計画であった外部システムのリリースが延期になったので,この外部システムとの連携に関わる作業は別プロジェクトで実施することにした。
- エ割り当てたテスト担当者が期待した成果を出せなかったので,経験豊富なテスト担当者と交代した。
答えと解説を見る
✓ これが正解ウ連携する計画であった外部システムのリリースが延期になったので,この外部システムとの連携に関わる作業は別プロジェクトで実施することにした。
解説
やる作業の範囲そのものを動かした例です。
設問は、プロジェクトマネジメントにおけるスコープコントロールに当たる活動を選ばせています。軸になるのは、その手当てで動かしたものが何かという点です。スコープとは、そのプロジェクトで何をやり、何をやらないかという範囲を指します。範囲の変わり方を見張り、必要があれば手続きを踏んで変える活動が、スコープコントロールです。連携する予定だった相手の準備が遅れたため、その連携に関わる作業を別のプロジェクトへ移したという手当ては、このプロジェクトで受け持つ作業が減ったということです。作業を分解した一覧からその塊が外れるので、動いたのは範囲そのものになります。残る三つも、困りごとが起きたので手を打ったという形は同じで、もっともらしさに差がありません。だから正しい対応かどうかを考えても選べません。動かした対象に、範囲、日程、費用、要員のどれに当たるかを決めてから設問に戻ると、迷う場所がなくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア開発ツールの新機能の教育が不十分と分かっ…:足りなかった教育を補うために期間を二日延ばした手当てです。同じ教育を長く行うだけで受け持つ作業は増えても減ってもおらず、動いたのは日程です。
- イ要件定義完了時に再見積りをしたところ,当…:見積り直しで超過が判明したため追加の予算を確保した手当てです。手当ての対象は費用であり、何をやって何をやらないかという線引きには手が入っていません。
- エ割り当てたテスト担当者が期待した成果を出…:期待した成果が出なかった担当者を、経験のある担当者と入れ替えた手当てです。動かしたのは要員の配置で、受け持つ作業の中身そのものは変わっていません。
この問題の用語
- プロジェクトマネジメント期限のある一回限りの活動を目的どおりに終わらせるための管理。作業を分けて洗い出し、日程や費用や人の計画を立てて進めます。
- スコープそのプロジェクトでやること、やらないことの範囲を指します。範囲を漏れなく分けて並べたものがWBSになります。
- コントロール目的どおりに業務が進むように組み込む、決まりや点検、仕組みのことです。監査では、その整備と運用の状況が評価されます。
- 要件定義作るシステムに何を求めるかを決める工程。業務の進め方だけでなく、稼働率や復旧までの時間といった条件も書き出します。
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
- テスト決めたとおりに動くかを、実際に動かして確かめる作業のこと。何を確かめるかによって移行テスト、システムテストなどと呼び分けます。
出典:平成30年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問51
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問66:定額契約に関する問題(スコープ)
- 令和7年度 秋期 午前 問61:プログラムマネジメントの考え方(プロジェクトマネジメント)
- 令和7年度 秋期 午前 問60:コントロールに関する問題(コントロール)
- 令和7年度 秋期 午前 問51:スコープに関する問題(スコープ)
- 令和7年度 秋期 午前 問46:要件定義に関する問題(要件定義)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)