令和2年度 10月 午前 問58
システム監査
ウォークスルー法の説明
システム監査基準(平成 30 年)におけるウォークスルー法の説明として,最も適切なものはどれか。
- アあらかじめシステム監査人が準備したテスト用データを監査対象プログラムで処理し,期待した結果が出力されるかどうかを確かめる。
- イ監査対象の実態を確かめるために,システム監査人が,直接,関係者に口頭で問い合わせ,回答を入手する。
- ウ監査対象の状況に関する監査証拠を入手するために,システム監査人が,関連する資料及び文書類を入手し,内容を点検する。
- エデータの生成から入力,処理,出力,活用までのプロセス,及び組み込まれているコントロールを,システム監査人が,書面上で,又は実際に追跡する。
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✓ これが正解エデータの生成から入力,処理,出力,活用までのプロセス,及び組み込まれているコントロールを,システム監査人が,書面上で,又は実際に追跡する。
解説
処理の流れを入口から出口まで辿る技法です。
この設問は、システム監査で用いる技法のうち、ウォークスルー法にあたる説明を選ぶ問いです。ですから、その説明が対象の何を扱う手立てなのかという一点で見分けます。この手立ての要点は、データが生まれる場面から、入力、処理、出力、活用の場面までを、書面のうえで、あるいは実際に、順に辿っていくことにあります。辿るときに大事にするのは、途中に組み込まれたコントロール、たとえば承認や照合の働きが、期待どおりに動くかを目で確かめることです。ですから、辿るのは流れそのもの、確かめるのは流れの中に置かれた仕組みという、二つの層を同時に扱う点が特徴です。ほかの候補は、監査人が用意した値で対象の処理を動かして結果を比べる手立て、担当者に口頭で問いを立てて答えを得る手立て、書類を集めてその中身を目で点検する手立てを述べていますが、いずれも流れを辿るという扱いには合いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アあらかじめシステム監査人が準備したテスト…:監査人が用意した検証用のデータを対象の処理にかけて、想定した結果が返るかを確かめると述べています。扱うのは決められた値による動作の検証であり、流れを入口から出口まで辿る手立てとは軸が違います。
- イ監査対象の実態を確かめるために,システム…:監査人が関係者に口頭で問いかけ、答えを得るしくみを述べています。扱うのは会話を通した情報の取得であり、データの流れを辿って途中の仕組みを目で確かめる手立てとは階層が違います。
- ウ監査対象の状況に関する監査証拠を入手する…:資料や書類を集め、その中身を目で点検するしくみを述べています。扱うのは静かな書類の点検であり、動きの中でデータを追い、途中の仕組みが働くかを確かめる手立てとは対象の性質が違います。
この問題の用語
- ウォークスルー法データの流れと組み込まれた統制を、順に追いかけて確かめる技法です。聞き取りで確かめるインタビュー法とは、進め方が違います。
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- コントロール目的どおりに業務が進むように組み込む、決まりや点検、仕組みのことです。監査では、その整備と運用の状況が評価されます。
- システム監査基準システム監査を行う人が守るべき進め方をまとめた指針。誰がやっても同じ水準で点検できるように、手順と心構えを定めています。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- テスト決めたとおりに動くかを、実際に動かして確かめる作業のこと。何を確かめるかによって移行テスト、システムテストなどと呼び分けます。
- 監査証拠監査人の判断を裏づける記録のこと。被監査部門から入手した運用記録などがこれで、監査人自身が作った計画書や議事録は含みません。
出典:令和2年度 10月 応用情報技術者試験 午前 問58
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問60:コントロールに関する問題(システム監査基準)
- 令和7年度 秋期 午前 問59:監査人が行うフォローアップ(監査人)
- 令和7年度 春期 午前 問59:システム監査における“監査手続”(監査証拠)
- 令和7年度 春期 午前 問58:ウォークスルー法の説明(ウォークスルー法)
- 令和6年度 秋期 午前 問58:システム監査に関する問題(コントロール)
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