令和2年度 10月 午前 問59
システム監査
システム監査人が採るべき行動
システム監査のフォローアップにおいて,監査対象部門による改善が計画よりも遅れていることが判明した際に,システム監査人が採るべき行動はどれか。
- ア遅れの原因に応じた具体的な対策の実施を,監査対象部門の責任者に指示する。
- イ遅れの原因を確かめるために,監査対象部門に対策の内容や実施状況を確認する。
- ウ遅れを取り戻すために,監査対象部門の改善活動に参加する。
- エ遅れを取り戻すための監査対象部門への要員の追加を,人事部長に要求する。
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✓ これが正解イ遅れの原因を確かめるために,監査対象部門に対策の内容や実施状況を確認する。
解説
遅れの原因と実施状況を確かめる行動が正解です。
この設問は、改善の追跡の場面で、計画に対して遅れが出たと分かったとき、監査を担う立場の人が取るべき行動を選ぶ問いです。ですから、その行動が、監査を担う立場の役目にとどまるものなのか、それとも監査を受ける部門の役目に踏み込むものなのかという一点で見分けます。この立場の役目は、事実を確かめて評価し、必要に応じて助言までを行うことにあります。ですから、遅れが判明した場面で最初に取るべき行動は、まず起きていることの中身と原因を丁寧に確かめることになります。相手の対策の内容や進み具合を聞き、必要な事実を集めるところに置きます。ほかの候補は、対策の実施を上位者に命じる、改善の作業そのものに加わる、人員の追加を人事に要求するというもので、いずれも監査を受ける部門の役目に踏み込みすぎ、この立場の独立性を損なう行動に当たります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア遅れの原因に応じた具体的な対策の実施を,…:遅れの原因に応じた対策の実施を、監査を受ける部門の責任者に命じると述べています。命じる立場は監査を受ける側にあり、監査を担う立場が指図を出すと、次の評価で自分の指図を評価する形になります。
- ウ遅れを取り戻すために,監査対象部門の改善…:遅れを取り戻すため、監査を担う人が改善の活動に加わると述べています。加わることで監査を受ける側と一体化してしまい、次の評価を落ち着いて行うための距離を保てなくなります。
- エ遅れを取り戻すための監査対象部門への要員…:遅れを取り戻すため、人員の追加を人事の責任者に要求すると述べています。これは人の配置に関する権限に踏み込む行動で、監査を担う立場の役目の範囲そのものから外れます。
この問題の用語
- フォローアップ監査での指摘に対して行われた改善を、後から確かめることです。報告書を出して終わりにせず、直ったかどうかまで見に行きます。
- 独立性監査する人が、監査される側から切り離されている状態のことです。所属を内部監査部門にするなど、外から見て分かる形が求められます。
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- 部門組織の中で、仕事の種類や担当ごとに分けられたまとまりです。専門ごとに分ける分け方と、製品や地域ごとに分ける分け方があります。
- 改善悪いところを直して、より良い状態にすること。一度で終わらせず、計画・実行・評価・見直しを繰り返して続けるのが基本です。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
出典:令和2年度 10月 応用情報技術者試験 午前 問59
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問59:監査人が行うフォローアップ(フォローアップ)
- 令和7年度 秋期 午前 問58:システム監査基準に関する問題(独立性)
- 令和7年度 春期 午前 問59:システム監査における“監査手続”(監査人)
- 令和7年度 春期 午前 問58:ウォークスルー法の説明(システム監査)
- 令和6年度 秋期 午前 問60:フォローアップの説明(フォローアップ)
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