平成23年度 特別 午前Ⅱ 問10
内部統制
業務処理統制に該当するもの
金融庁の“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準”におけるIT業務処理統制に該当するものはどれか。
- ア外部委託に関する契約の管理
- イシステムの運用管理
- ウシステムの開発・保守に係る管理
- エ利用部門によるエラーデータの修正と再処理
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✓ これが正解エ利用部門によるエラーデータの修正と再処理
解説
エラーデータの修正と再処理は、業務の処理に組み込まれた統制です。
設問が引く金融庁の基準は、ITに係る統制を、IT全般統制とIT業務処理統制に分けています。見分ける軸は、その統制が個々の業務の処理そのものに組み込まれているか、業務処理を支える環境全体を管理するものかです。IT業務処理統制は、業務を処理する過程で、承認された取引が正しく漏れなく処理・記録されることを確保する統制です。入力データのチェックや、誤ったデータを利用部門が修正して再処理する手続などがこれにあたります。個々の取引を正しく処理するための統制か、システムの土台を管理する統制かで分けると判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア外部委託に関する契約の管理:外部委託に関する契約の管理は、システムの開発や運用を外部に任せる際の取決めを管理するものです。個々の取引の処理に組み込まれた統制ではなく、業務処理統制が働く環境を整える全般統制の側に入ります。
- イシステムの運用管理:システムの運用管理は、ジョブの実行や障害への対応など、システムを安定して動かすための管理です。特定の業務処理の正確さを直接確保するものではなく、それを支える全般統制にあたります。
- ウシステムの開発・保守に係る管理:システムの開発・保守に係る管理は、プログラムが承認された仕様どおりに作られ、変更されることを確保するものです。業務処理統制が正しく組み込まれる前提を作る管理で、全般統制に分類されます。
この問題の用語
- 業務処理統制個々の業務の処理が正しく行われるよう、中に組み込む統制です。入力した値と原票を突き合わせる手続が、その一例です。
- 内部統制不正やミスを防ぐため、承認や記録、点検といった手続きを業務そのものに組み込んでおく社内の仕組み。整備と運用の最終責任は経営者が負います。
- 外部委託業務の一部または全部を、外部の専門的な企業へ任せることです。任せる範囲や品質、費用、責任の分担を、契約で取り決めます。
- 契約当事者の合意で成立する法的な約束のこと。原則として口頭でも成立し、契約書は内容を確かめる証拠になります。
- 保守動いているシステムを使い続けられるように、点検や修正、更新を続ける作業です。障害の修正だけでなく、環境の変化に合わせた手直しも含みます。
- 部門組織の中で、仕事の種類や担当ごとに分けられたまとまりです。専門ごとに分ける分け方と、製品や地域ごとに分ける分け方があります。
出典:平成23年度 特別 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問10
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問10:全般統制に関する問題(業務処理統制)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問8:3線モデルに関する問題(部門)
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問23:“性能効率性”の定義(保守)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問15:民法の契約不適合責任に関する記述(契約)
- 平成29年度 春期 午前Ⅱ 問10:全社的な内部統制に関する問題(外部委託)
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