平成28年度 春期 午前Ⅱ 問9
内部統制
IT業務処理統制に該当するもの
金融庁の“財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準”におけるIT業務処理統制に該当するものはどれか。
- ア外部委託に関する契約の管理
- イシステムの運用管理
- ウシステムの開発・保守に係る管理
- エ利用部門によるエラーデータの修正と再処理
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✓ これが正解エ利用部門によるエラーデータの修正と再処理
解説
エラーデータの修正と再処理は、業務処理の中で働くIT業務処理統制です。
金融庁の財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準では、ITへの対応として、業務を管理するシステムの中で個々の取引が正しく処理されることを確保するIT業務処理統制と、その基盤となる全般統制を分けて扱っています。見分ける軸は、統制が個々の業務処理に組み込まれているか、システム全体の管理の側にあるかです。利用部門がエラーデータを修正して再処理する統制は、個々の取引データが完全かつ正確に処理されるようにするもので、IT業務処理統制の典型例です。入力情報の正確性の確保やマスタデータの維持管理も同じ側に入ります。取引一件一件に効く統制か、システム全体を支える管理かで分けると見分けられます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア外部委託に関する契約の管理:外部委託に関する契約の管理は、システムの運用や開発を外部に任せる際の管理であり、個々の取引の処理に組み込まれた統制ではありません。業務処理統制が有効に働くための基盤を支える側に入ります。
- イシステムの運用管理:システムの運用管理は、システムを安定して動かすための管理で、個々の取引データの処理を直接チェックするものではありません。業務処理統制を支える基盤として、全般統制の側に位置付けられます。
- ウシステムの開発・保守に係る管理:システムの開発・保守に係る管理は、プログラムが正しく作られ変更されることを確保する管理です。個々の取引の処理の正確性を直接確かめる統制ではなく、全般統制の側に入ります。
この問題の用語
- 内部統制不正やミスを防ぐため、承認や記録、点検といった手続きを業務そのものに組み込んでおく社内の仕組み。整備と運用の最終責任は経営者が負います。
- 業務処理統制個々の業務の処理が正しく行われるよう、中に組み込む統制です。入力した値と原票を突き合わせる手続が、その一例です。
- 外部委託業務の一部または全部を、外部の専門的な企業へ任せることです。任せる範囲や品質、費用、責任の分担を、契約で取り決めます。
- 契約当事者の合意で成立する法的な約束のこと。原則として口頭でも成立し、契約書は内容を確かめる証拠になります。
- 保守動いているシステムを使い続けられるように、点検や修正、更新を続ける作業です。障害の修正だけでなく、環境の変化に合わせた手直しも含みます。
- 部門組織の中で、仕事の種類や担当ごとに分けられたまとまりです。専門ごとに分ける分け方と、製品や地域ごとに分ける分け方があります。
出典:平成28年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問9
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問10:全般統制に関する問題(業務処理統制)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問8:3線モデルに関する問題(部門)
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問23:“性能効率性”の定義(保守)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問15:民法の契約不適合責任に関する記述(契約)
- 平成29年度 春期 午前Ⅱ 問10:全社的な内部統制に関する問題(外部委託)
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