令和2年度 10月 午前Ⅱ 問10
内部統制
業務処理統制に該当するもの
金融庁“財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準(令和元年)”におけるITに係る業務処理統制に該当するものはどれか。
- ア外部委託に関する契約の管理
- イシステムの運用管理
- ウシステムの開発・保守に係る管理
- エ利用部門によるエラーデータの修正と再処理
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✓ これが正解エ利用部門によるエラーデータの修正と再処理
解説
エラーデータの修正と再処理は、ITに係る業務処理統制の例です。
見分ける軸は、その統制が個々の業務処理の中に組み込まれたものか、業務処理統制が働く環境を支えるものかです。設問が名指す金融庁の実施基準(令和元年)は、ITに係る業務処理統制の例として、入力情報の完全性・正確性・正当性を確保する統制、例外処理(エラー)の修正と再処理、マスタ・データの維持管理、システムの利用に関する認証や操作範囲の限定などのアクセスの管理を挙げています。利用部門がエラーデータを修正して再処理するのは、個々の取引データを正しく処理し切るための統制です。一方、システムの開発・保守、運用・管理、外部委託に関する契約の管理は、ITに係る全般統制の例です。データを処理する場面の統制か、システムを支える環境の統制か、で仕分けると迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア外部委託に関する契約の管理:外部委託に関する契約の管理は、システムの開発や運用を外部に任せる場合に、委託先の業務が適切に行われる環境を整える統制です。個々の取引データを処理する場面の統制ではなく、ITに係る全般統制の例です。
- イシステムの運用管理:システムの運用管理は、システムが安定して正しく動き続けるための環境を保つ統制です。個々の業務処理に組み込まれた統制ではないので、ITに係る全般統制の側に分類されます。
- ウシステムの開発・保守に係る管理:システムの開発・保守に係る管理は、プログラムが正しく作られ、変更が適切に行われることを確保する統制です。業務処理統制が有効に働く前提を支えるもので、ITに係る全般統制の例にあたります。
この問題の用語
- 業務処理統制個々の業務の処理が正しく行われるよう、中に組み込む統制です。入力した値と原票を突き合わせる手続が、その一例です。
- 内部統制不正やミスを防ぐため、承認や記録、点検といった手続きを業務そのものに組み込んでおく社内の仕組み。整備と運用の最終責任は経営者が負います。
- 外部委託業務の一部または全部を、外部の専門的な企業へ任せることです。任せる範囲や品質、費用、責任の分担を、契約で取り決めます。
- 契約当事者の合意で成立する法的な約束のこと。原則として口頭でも成立し、契約書は内容を確かめる証拠になります。
- 保守動いているシステムを使い続けられるように、点検や修正、更新を続ける作業です。障害の修正だけでなく、環境の変化に合わせた手直しも含みます。
- 部門組織の中で、仕事の種類や担当ごとに分けられたまとまりです。専門ごとに分ける分け方と、製品や地域ごとに分ける分け方があります。
出典:令和2年度 10月 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問10
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問10:全般統制に関する問題(業務処理統制)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問8:3線モデルに関する問題(部門)
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問23:“性能効率性”の定義(保守)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問15:民法の契約不適合責任に関する記述(契約)
- 平成29年度 春期 午前Ⅱ 問10:全社的な内部統制に関する問題(外部委託)
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