令和4年度 秋期 午前Ⅱ 問2
システム監査
試査に関する問題
システム監査において実施される“試査”に該当するものはどれか。
- ア監査対象に最も適合した監査手続を決定するために,幾つかの監査技法を試行する。
- イ計算モジュールの正確性を確認するために,ソースプログラムをレビューする。
- ウ全てのトランザクションデータに監査手続を試験的に適用し,その処理の正当性について判断する。
- エ抽出した一定件数のトランザクションデータに監査手続を適用し,データ全件の正当性について判断する。
答えと解説を見る
✓ これが正解エ抽出した一定件数のトランザクションデータに監査手続を適用し,データ全件の正当性について判断する。
解説
試査は、抽出した一部に手続を適用し全体の正当性を判断する方法です。
試査は、監査対象となる母集団から一部の項目を抽出して監査手続を適用し、その結果から母集団全体についての結論を導く方法です。すべての項目に手続を適用する方法に比べて、限られた時間と人員で効率よく監査を進めるために用いられます。抽出した一定件数のトランザクションデータに監査手続を適用し、データ全件が正当かを判断するのは、まさに試査に当たります。抽出の仕方には、統計的サンプリングのように統計的な手法を使う方法と、監査人の判断で選ぶ方法があります。試の字から試しにやってみることを連想しがちですが、一部を調べて全体を推し量ることが試査の意味だと押さえておくと迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア監査対象に最も適合した監査手続を決定する…:最も適合した監査手続を決めるために幾つかの監査技法を試しに使ってみるのは、手続の選び方の検討です。母集団の一部を抜き出して全体を判断するという考え方とは関係がなく、試すという字面に引きずられた記述です。
- イ計算モジュールの正確性を確認するために,…:計算モジュールの正確性を確かめるためにソースプログラムをレビューするのは、プログラムの中身を直接点検する監査技法です。母集団から一部を抽出して全体を推し量る方法とは、手続の性格が異なります。
- ウ全てのトランザクションデータに監査手続を…:全てのトランザクションデータに監査手続を適用するのは、母集団の全件を調べる方法です。試験的に適用するという言葉が付いていても、一部を抽出して全体を判断する考え方とは逆になっています。
この問題の用語
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- レビュー決めたことや作ったものを、あらためて見直すことをいいます。設計書やプログラムの誤りを早く見つけるために、関係者で行うことが多いです。
- トランザクションデータベースへの一連の処理をひとまとめにした単位のこと。途中で失敗すると開始前の状態へ戻され、中途半端な更新が残りません。
出典:令和4年度 秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問2
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問9:ITに係る全般統制に該当するもの(レビュー)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問2:システム管理基準に関する問題(システム監査)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問23(レビュー)
- 令和4年度 秋期 午前Ⅱ 問21:トランザクションに関する問題(トランザクション)
- 平成30年度 春期 午前Ⅱ 問17:トランザクションログに関する問題(トランザクション)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)