平成30年度 秋期 午前 問78
企業と法務
コンピュータウイルスを作成する行為を処罰の対象とする法律はどれか。
- ア刑法
- イ不正アクセス禁止法
- ウ不正競争防止法
- エプロバイダ責任制限法
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✓ これが正解ア刑法
解説
ウイルスを作る罪は、刑法に追加された条文に定められています。
ウイルスを作る行為を罰するのは、刑法の条文でした。不正指令電磁的記録に関する罪と呼ばれます。作ることも、渡すことも、持つことも対象になりました。だから、刑法と述べた肢が当たります。アクセス権限の無い者が侵入する行為を禁じる法を挙げた肢は、別の法でした。入り込むことと、それを助けることを罰します。競い合いを不正に歪める行いを禁じる法も、また別になります。営業の秘密を盗む行いなどが、そこに入りました。発信された情報で権利が侵害された場面を扱う法も、当たりません。プロバイダの責任の範囲を定めた法でした。三つとも、作る行いそのものを罰してはいません。作るのか、入るのか、歪めるのか、流すのかで分かれます。作る罪は、一般の法の中へ後から足されました。だから、特別な名の法ではなく刑法が答えになりました。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ不正アクセス禁止法:不正アクセス禁止法を挙げています。アクセス権限の無い侵入を禁じる法でした。助ける行いも、そこで罰されます。ところが作る行いは扱いません。入り込む側の法です。罰する行いが違いました。入る側の法でした。禁じている先が別になります。
- ウ不正競争防止法:不正競争防止法を挙げています。商いの公正を守るための法でした。秘密を盗む行いなどが対象になります。けれども作る行いを罰してはいません。歪める側の法です。扱う場が別でした。守る先は商いの公正そのもののほうでした。
- エプロバイダ責任制限法:プロバイダ責任制限法を挙げています。書き込みで権利が侵害された場面の法でした。プロバイダの責任の範囲を定めています。ところが作る行いとは関わりません。流された後の法です。段が違いました。扱う場面が、ずっと後ろのほうでした。
この問題の用語
- 刑法犯罪と刑罰を定めた法律のこと。Webページの改ざんによる業務妨害や、虚偽の情報で不正送金させる行為もこの法律で罰せられます。
- ウイルスほかのプログラムに入り込んで増える、不正なプログラムです。単独で動くトロイの木馬や、自ら広がるワームとは区別されます。
- 不正アクセス禁止法不正アクセスと、その手助けや、他人の識別符号(IDやパスワード)を不正に手に入れる行為を禁じた法律。入り込む前の行為も対象に含みます。
- 不正競争防止法事業者どうしの公正な競争を守る法律。秘密として管理された非公開で事業に役立つ情報を、営業秘密として保護します。
- プロバイダ責任制限法掲示板などでの権利侵害について、事業者の責任の範囲を定めた法律です。侵害を知らずに放置した場合は、賠償の責任が制限されます。
出題当時の情報です(現在との違い)
プロバイダ責任制限法は、2025年4月の改正法施行で「情報流通プラットフォーム対処法」に改称されました(出題時は旧称)。
出典:平成30年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問78
同じ用語が出る問題
- 平成29年度 秋期 午前 問80(不正競争防止法)
- 平成28年度 秋期 午前 問80(プロバイダ責任制限法)
- 平成28年度 秋期 午前 問43:ビヘイビア法に分類されるもの(ウイルス)
- 平成27年度 春期 午前 問79:コンピュータウイルスに関する問題(刑法)
- 平成23年度 特別 午前 問80:不正アクセス禁止法に関する問題(不正アクセス禁止法)
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