平成26年度 春期 午前 問79
企業と法務
契約書に記載するもの
ソフトウェア開発を外部業者へ委託する際に,納品後一定の期間内に発見された不具合を無償で修復してもらう根拠となる項目として,契約書に記載するものはどれか。
- ア瑕疵担保責任
- イ善管注意義務
- ウ損害賠償責任
- エ秘密保持義務
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✓ これが正解ア瑕疵担保責任
解説
納品後に見つかった不具合を無償で直させる根拠です。
設問は、外部への委託で納品された後に見つかった不具合を、一定の期間内であれば無償で修復してもらう根拠を尋ねています。判定の軸は、選択肢が求めているものが直させることなのか、お金で償わせることなのか、注意深くやらせることなのか、漏らさせないことなのか、どれに当たるかの一点です。設問が求めているのは無償で修復してもらうこと、つまり直させることです。したがって、直させる根拠として契約書に置かれる項目が正解になります。四つの選択肢はいずれも契約書によく置かれる項目ですが、扱っている責任や義務の内容は互いに異なります。求められている内容と選択肢の性質が噛み合っているものが一つだけあり、それが答えになります。出題当時の民法では、この責任は瑕疵担保責任と呼ばれていました。その後の民法改正(2020年4月施行)で、契約不適合責任に改められています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ善管注意義務:善管注意義務は、業務を行うときに善良な管理者としての注意を尽くさなければならないという義務を指します。求めているのは注意深く業務を行うことであり、納品後に見つかった不具合を直させる根拠には当たりません。
- ウ損害賠償責任:損害賠償責任は、相手方に損害を与えた場合に金銭でその損害を償う責任を指します。求めているのはお金で償わせることであり、設問が求める無償で修復してもらうという行為とは扱っている内容がずれます。
- エ秘密保持義務:秘密保持義務は、業務の過程で知り得た秘密を外部に漏らさないという義務を指します。求めているのは情報の漏えいを防ぐことであり、納品物の不具合を直させる場面とは扱っている領域が別になります。
この問題の用語
- 契約当事者の合意で成立する法的な約束のこと。原則として口頭でも成立し、契約書は内容を確かめる証拠になります。
- 善管注意義務その立場から当然に求められる注意を払って、事務を処理する義務です。準委任契約では、この義務を負って作業を引き受けます。
出題当時の情報です(現在との違い)
瑕疵担保責任は、2020年4月施行の改正民法で「契約不適合責任」に改められました(出題時は旧称)。
出典:平成26年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問79
同じ用語が出る問題
- 令和8年度 科目A 問20:著作者人格権に関する問題(契約)
- 令和8年度 科目B 問6:ログ管理に関する問題(契約)
- 令和5年度 科目B 問6:なりすましに関する問題(契約)
- 平成30年度 秋期 午前 問66(契約)
- 平成26年度 秋期 午前 問80:準委任契約の説明(善管注意義務)
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