(2026年5月公表分)(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問39
タックスプランニング
簡易課税制度に関する次の記述
消費税の簡易課税制度に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1簡易課税制度の適用を受けた場合、仕入れに係る消費税額は、課税売上高に従業員数に応じて定められたみなし仕入率を乗じて計算する。
- 2新たに事業を開始した事業者は、事業を開始した日の属する課税期間内に「消費税簡易課税制度選択届出書」を納税地の所轄税務署長に提出することで、当該課税期間から簡易課税制度の適用を受けることができる。
- 3簡易課税制度を選択した事業者は、事業を廃止した場合等を除き、原則として、簡易課税制度の適用を2年間継続しなければならない。
- 4簡易課税制度の選択を取りやめる場合、原則として、その適用を取りやめようとする課税期間の初日の前日までに、「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
答えと解説を見る
✓ これが正解1簡易課税制度の適用を受けた場合、仕入れに係る消費税額は、課税売上高に従業員数に応じて定められたみなし仕入率を乗じて計算する。
解説
みなし仕入率は従業員数ではなく、事業の区分ごとに定められています。
簡易課税制度は、基準期間の課税売上高が5,000万円以下の事業者が選べる、消費税の納付額を簡単に計算する方法です。実際の仕入れの税額を集計する代わりに、売上げの消費税額にみなし仕入率を掛けた額を仕入れの税額とします。
みなし仕入率は、卸売業90%、小売業80%、製造業等70%、その他の事業60%、サービス業等50%、不動産業40%のように、事業の区分によって決まります。従業員数に応じて定められているわけではなく、また掛ける相手は課税売上高そのものではなく、課税売上高に係る消費税額です。したがって、この記述が不適切です。
選択届出書は、原則として適用を受けたい課税期間の初日の前日までに出します。新たに事業を始めた場合は、開始した日の属する課税期間中に出せば、その課税期間から適用されます。選択すると原則として2年間は継続しなければならず、やめるときは、やめたい課税期間の初日の前日までに不適用届出書を出します。
みなし仕入率は業種による6段階、と結び付けて覚えると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2新たに事業を開始した事業者は、事業を開始…:新たに事業を始めた事業者の届出に関する記述は適切です。開業した時点で最初の課税期間の初日の前日はすでに過ぎているため、特例として、開業した課税期間の中で届け出れば、その最初の期間から簡易課税で計算できます。
- 3簡易課税制度を選択した事業者は、事業を廃…:2年間の継続を求める記述は適切です。選択した課税期間の初日から2年を経過する日の属する課税期間の初日以後でなければ不適用届出書を出せないため、いったん選ぶと少なくとも2年間は簡易課税が続きます。
- 4簡易課税制度の選択を取りやめる場合、原則…:不適用届出書の期限を初日の前日までとする記述は適切です。原則による計算に戻したい課税期間が始まる前日までに届け出る決まりで、選ぶときの届出と同じ期限の考え方になっています。
出典:2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(2026年5月公表分)(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問39(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)