(2026年5月公表分)(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問40
タックスプランニング
キャッシュ・フロー計算書の問題
キャッシュ・フロー計算書(間接法)の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益の金額に、キャッシュの変動を伴わない減価償却費や売上債権等の運転資金項目等を加算・減算して算出する。
- 2財務活動によるキャッシュ・フローにおいて、借入れや株式・社債の発行による資金調達に関する表示は、原則として、総額による表示とされる。
- 3企業が金融機関と締結している当座借越契約に基づく当座借越限度枠を、現金や現金同等物と同様に利用している場合、当座借越は負の現金同等物として扱う。
- 4「固定資産の増加」「短期借入金の減少」「配当金の支払」は、いずれも投資活動によるキャッシュ・フローが減少する要因となる。
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✓ これが正解4「固定資産の増加」「短期借入金の減少」「配当金の支払」は、いずれも投資活動によるキャッシュ・フローが減少する要因となる。
解説
短期借入金の返済と配当金の支払は、財務活動のキャッシュ・フローです。
キャッシュ・フロー計算書は、一会計期間の資金(現金と現金同等物)の増減を、営業活動・投資活動・財務活動の3つに分けて示す財務諸表です。間接法では、営業活動の部分を税引前当期純利益から出発して調整します。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益に、資金の出入りを伴わない減価償却費を足し戻し、売上債権や棚卸資産などの運転資金の増減を加減して求めます。財務活動の借入れや株式・社債の発行による資金調達は、借入れと返済を相殺せず、原則として総額で表示します。当座借越の限度枠を現金と同じように使っている場合、当座借越は負の現金同等物として扱います。
固定資産の取得による増加は投資活動の支出ですが、短期借入金の返済による減少と配当金の支払は、資金の調達と返還にかかわる財務活動の支出です。3つとも投資活動によるキャッシュ・フローの減少要因とする記述が不適切です。
お金を借りる・返す・株主に配るは財務活動、設備や有価証券を買う・売るは投資活動、と分けて覚えると整理しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1営業活動によるキャッシュ・フローは、税引…:間接法での営業活動の計算方法を述べた記述は適切です。減価償却費は費用として利益を減らしていても現金は出ていかないので足し戻し、売上債権が増えた分は代金がまだ入っていないので差し引く、という調整をします。
- 2財務活動によるキャッシュ・フローにおいて…:資金調達を総額で表示する記述は適切です。借入れによる収入と返済による支出を差し引いた純額だけでは資金の動きが見えないため、原則として収入と支出を分けて示します。期間が短く回転が速い項目は純額で示すことも認められています。
- 3企業が金融機関と締結している当座借越契約…:当座借越を負の現金同等物とする記述は適切です。限度枠の範囲で預金と同じように支払いに使っている当座借越は、実質的にはマイナスの預金と考えられるため、現金同等物から差し引く扱いになります。
出典:2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(2026年5月公表分)(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問40(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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