第110回 午前 問10
公衆衛生看護活動展開論
後天性免疫不全症候群に関する問題
ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉感染症および後天性免疫不全症候群〈AIDS〉の発生予防およびまん延防止対策で適切なのはどれか。
- 1保健所での接触者健康診断の実施
- 2エイズ治療拠点病院における診療の集約
- 3他の性感染症と区別した検査体制の充実
- 4学校教育におけるHIV感染予防の正しい知識の普及啓発
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✓ これが正解4学校教育におけるHIV感染予防の正しい知識の普及啓発
解説
学校教育を通じたHIV感染予防の知識の普及啓発が適切です。
HIV感染症・エイズの対策は、感染症法に基づいて国が定める後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針に沿って進められます。出題当時の指針(平成30年1月18日改正)は、正しい知識の普及啓発と教育、検査・相談体制の充実、医療の提供体制の確保などを柱とし、普及啓発では学校教育及び社会教育との連携を強化するとしていました。若い世代への感染予防の知識の普及は、発生予防の基本となる対策です。
他の肢を見ると、接触者健康診断は結核などの対策として行われるもので、HIVでは、本人の同意に基づく検査と相談の機会を広げる考え方がとられています。診療については、中核拠点病院やエイズ治療拠点病院と地域の医療機関とが機能を分担して連携することが求められ、拠点病院に集約する方向ではありません。検査は、感染経路が共通する他の性感染症と同時に受けられる機会を広げることが示されており、区別して行う方向とは逆です。
覚え方として、HIV対策のキーワードは、普及啓発と教育、同時検査、診療連携の3つと押さえておくとよいでしょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1保健所での接触者健康診断の実施:接触者健康診断は、結核などで患者の周りの人を保健所が調べる仕組みです。HIVでは、本人の同意に基づく検査と相談の機会を広げることが基本であり、この方法はとられていません。
- 2エイズ治療拠点病院における診療の集約:予防指針は、中核拠点病院、エイズ治療拠点病院、地域の医療機関の間の診療連携を充実させるとしています。拠点病院へ診療を集めるのではなく、地域でも診療を受けられる体制をめざしている点で合いません。
- 3他の性感染症と区別した検査体制の充実:HIVは他の性感染症と感染経路が共通するため、予防指針は他の性感染症との同時検査を促すとしています。区別した検査体制を充実させるという方向は、指針の考え方と逆です。
出典:第110回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問10(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
同じ用語が出る問題
- 第112回 午前 問2(ウイルス)
- 第112回 午後 問28:後天性免疫不全症候群に関する問題(ウイルス)
- 第112回 午後 問22:食中毒の原因となるの(ウイルス)
- 第111回 午前 問36:再興感染症に関する問題(ウイルス)
- 第111回 午前 問25:エイズ対策に関する問題(ウイルス)
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