令和2年度 問11
その他の法令
少額訴訟に関する問題
少額訴訟に関する次の記述のうち、民事訴訟法によれば、正しいものはどれか。
- 1少額訴訟による審理及び裁判を求めることができる回数は、同一人が、同一の簡易裁判所において、同一年に10回までである。
- 2少額訴訟の終局判決に不服のある当事者は、控訴をすることができる。
- 3少額訴訟の被告は、いつでも、通常の訴訟手続に移行させる旨の申述をすることができる。
- 4少額訴訟における被告は、反訴を提起することができる。
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✓ これが正解1少額訴訟による審理及び裁判を求めることができる回数は、同一人が、同一の簡易裁判所において、同一年に10回までである。
解説
少額訴訟を求められるのは、同じ簡易裁判所で同じ年に10回までです。
この問は、民事訴訟法の少額訴訟の決まりで判断します。少額訴訟は、簡易裁判所で、訴訟の目的の価額が60万円以下の金銭の支払の請求について求めることができる、簡単で早い審理と裁判の手続です(第368条第1項)。
正しいのは、同一人が同一の簡易裁判所において同一年に10回までとする記述です。第368条第1項ただし書は、同一の簡易裁判所において同一の年に最高裁判所規則で定める回数を超えて少額訴訟を求めることはできないとしています。裁判所の案内でも、利用回数は1人につき同じ裁判所に年間10回までと説明されています。
ほかの記述は誤りです。少額訴訟の終局判決に対しては、控訴をすることができません(第377条)。不服があるときは、異議の申立てによります。被告が通常の手続への移行を申し述べられるのは、最初にすべき口頭弁論の期日で弁論をする前、又はその期日が終了する前までです(第373条第1項ただし書)。少額訴訟においては、反訴を提起することができません(第369条)。
早く終える手続なので、控訴も反訴もできず、移行の申出にも期限がある、とまとめて覚えると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2少額訴訟の終局判決に不服のある当事者は、控訴をすることができる。:少額訴訟の判決には控訴ができません。不服がある当事者に用意されているのは、判決をした簡易裁判所への異議の申立てで、上の裁判所で争い直す道は閉じられています。
- 3少額訴訟の被告は、いつでも、通常の訴訟手続に移行させる旨の申述をすることができる。:被告が通常の手続へ移すよう申し出られる時期には限りがあります。最初にすべき口頭弁論の期日で弁論をした後や、その期日が終わった後はもう申し出られないので、いつでもとする記述は誤りです。
- 4少額訴訟における被告は、反訴を提起することができる。:審理を簡単に早く終えるため、少額訴訟では被告から反訴を起こすことが禁じられています。被告が反訴を提起できるとする記述は、民事訴訟法の定めと逆です。
出典:令和2年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問11
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