令和7年度 問7
標準管理委託契約書
宅地建物取引業者に関する問題
管理組合の組合員から当該組合員が所有する専有部分の売却等の依頼を受けた宅地建物取引業者が、その媒介の業務のために、理由を付した書面の提出により、管理規約等の提供及び管理委託契約書に定める宅地建物取引業者の求めに応じて開示する事項の開示を求めてきた場合に関する次の記述のうち、標準管理委託契約書によれば、不適切なものはいくつあるか。
ア マンション管理業者は、当該組合員が管理費等を滞納しているときは、管理組合に代わって、当該宅地建物取引業者に対し、その清算に関する必要な措置を求めることができる。
イ マンション管理業者は、当該組合員が所有する専有部分の売却等について、当該組合員が自ら、管理規約等の提供を求めてきた場合には、管理組合に代わって、当該組合員に対し、管理規約等の写しを提供することはできない。
ウ マンション管理業者は、当該宅地建物取引業者が、管理委託契約書に定める範囲外の事項の開示を求めてきたときは、当該宅地建物取引業者に対し、当該組合員又は管理組合に確認するよう求めるべきである。
エ マンション管理業者は、当該宅地建物取引業者が、理由を付した書面の提出により、管理組合が保管する長期修繕計画書の提供を求めてきたときは、管理組合に代わって、当該宅地建物取引業者に対し、長期修繕計画書の写しを提供する。
- 1一つ
- 2二つ
- 3三つ
- 4四つ
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✓ これが正解1一つ
解説
不適切なのは、組合員本人には提供できないとする記述イだけです。
組合員が専有部分を売るとき、媒介する宅地建物取引業者は、管理規約や管理費の状況などを買主に説明するための情報を必要とします。標準管理委託契約書(出題当時の令和5年9月改訂版)は、マンション管理業者が管理組合に代わって管理規約等の写しを提供し、別表第5に掲げる事項を開示する手順を定めています。
記述アは、売主の組合員が管理費等を滞納しているとき、マンション管理業者が管理組合に代わって宅地建物取引業者にその清算に関する必要な措置を求めることができるという内容で、規定のとおり適切です。記述イは、組合員が売却等のために自ら管理規約等の提供を求めてきた場面です。規定は、組合員本人が売却等を目的とする情報収集のために求めてきたときも、宅地建物取引業者の場合と同様に提供等を行うとしているので、提供できないとする記述イは不適切です。
記述ウは、宅地建物取引業者が契約書に定める範囲外の事項の開示を求めてきたときに、組合員又は管理組合に確認するよう求めるべきとするもので、コメントの考え方に沿っており適切です。記述エは、提供の対象となる管理規約等に管理組合が保管する長期修繕計画書が含まれることから、その写しを提供するという内容で適切です。
不適切なのは記述イの一つです。求めてきたのが宅地建物取引業者でも組合員本人でも、売却等の目的なら同じ扱い、と覚えておきます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2二つ:二つとする数え方です。滞納の清算措置を求めるア、範囲外の事項は組合員か管理組合に確認するよう求めるウ、長期修繕計画書の写しを渡すエは、いずれも契約書の定めに合います。誤りは組合員本人への提供を否定する一つだけです。
- 3三つ:三つとする数え方です。誤りを含むのは、売却を考える組合員自身からの求めには応じられないとするイだけです。滞納、範囲外の開示、長期修繕計画書を扱う残りの三つを不適切に数える根拠はありません。
- 4四つ:四つとする数え方です。ア・ウ・エは、管理組合に代わって行う提供や開示の手順として、契約書とコメントに沿った内容です。全部を不適切とすると、適切な三つまで誤りとして扱うことになります。
出典:令和7年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問7
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