令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問16
ソフトウェア開発管理技術
プロセスアセスメントに関する問題
JIS X 33002:2017(プロセスアセスメント実施に対する要求事項)の説明として,適切なものはどれか。
- ア組織のプロセスを継続的に改善して品質を高めるための要求事項を規定している。
- イ組織プロセスの品質を客観的に診断するための要求事項を規定している。
- ウプロジェクトの実施に重要で,かつ,影響を及ぼすプロジェクトマネジメントの概念及びプロセスに関する包括的な手引きを規定している。
- エ明確に定義された用語を使用し,ソフトウェアライフサイクルプロセスの共通枠組みを規定している。
答えと解説を見る
✓ これが正解イ組織プロセスの品質を客観的に診断するための要求事項を規定している。
解説
JIS X 33002は、プロセスアセスメントを行うための要求事項の規格です。
JIS X 33002:2017 は、プロセスアセスメントを実施するときに満たすべき要求事項を定めた規格です。プロセスアセスメントは、組織のプロセスが基準に照らしてどの程度できているかを客観的に診断する活動です。見分ける軸は、規格が扱う対象が、プロセスの診断なのか、改善の進め方なのか、プロジェクトマネジメントの手引なのか、ライフサイクルの枠組みなのかです。組織プロセスの品質を客観的に診断するための要求事項を規定している、という説明が、アセスメントの規格の性格に合っています。規格番号と扱う対象を、診断、手引、枠組みのように一語で組にして覚えると取り違えにくくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア組織のプロセスを継続的に改善して品質を高…:組織のプロセスを継続的に改善して品質を高めることは、アセスメントの結果を使う側の活動です。診断のやり方そのものを定める要求事項ではなく、改善の進め方に重心を置いた説明なので、この規格の説明としては外れています。
- ウプロジェクトの実施に重要で,かつ,影響を…:プロジェクトマネジメントの概念とプロセスについて包括的な手引を示すのは、JIS Q 21500 の性格です。プロジェクトの運営を扱う手引であり、プロセスを診断するための要求事項を定めるものではありません。
- エ明確に定義された用語を使用し,ソフトウェ…:用語を明確に定義し、ソフトウェアライフサイクルプロセスの共通の枠組みを示すのは、JIS X 0160 の性格です。プロセスそのものの枠組みを定めるもので、それを診断する方法の要求事項ではありません。
この問題の用語
- 組織目的を果たすために、人が役割を分けて集まったまとまりのことです。分け方には機能別、事業部制、マトリックスなどの形があります。
- 改善悪いところを直して、より良い状態にすること。一度で終わらせず、計画・実行・評価・見直しを繰り返して続けるのが基本です。
- プロジェクトマネジメント期限のある一回限りの活動を目的どおりに終わらせるための管理。作業を分けて洗い出し、日程や費用や人の計画を立てて進めます。
出典:令和7年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問16
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)