第38回 問題129
福祉サービスの組織と経営
職員の人材育成や評価に関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。
- 1目標管理制度とは,組織全体の目標を踏まえ,職員が自主的に目標を立てることで動機づけを図り,自己統制と業績の向上を図ることをいう。
- 2能力評価とは,職員に備わっている積極性や責任感,協調性などを評価することをいう。
- 3人材の評価におけるハロー効果とは,人から期待されると,その期待に添うように行動し,職員の能力が伸びていくことを指す。
- 4360度評価とは,1人の職員の能力・性格・志向などを,指標に基づき多面的に評価する手法のことをいう。
- 5コンピテンシー評価とは,高業績者に共通してみられる行動特性や思考の特徴を抽出してモデル化したものによって評価することをいう。
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✓ これが正解1目標管理制度とは,組織全体の目標を踏まえ,職員が自主的に目標を立てることで動機づけを図り,自己統制と業績の向上を図ることをいう。
✓ これが正解5コンピテンシー評価とは,高業績者に共通してみられる行動特性や思考の特徴を抽出してモデル化したものによって評価することをいう。
解説
目標管理制度とコンピテンシー評価の説明が適切。
職員の人材育成や評価には、目標の立て方、何を評価するか、だれが評価するか、評価の際に起こりやすい誤りなど、多くの考え方があります。この問は、それぞれの用語の定義と記述が合っているかで判断します。2つ選ぶ問です。
1つめに適切なのは、目標管理制度の説明です。目標管理制度は、ドラッカーが提唱した考え方に基づき、組織全体の目標を踏まえて、職員が自ら目標を立て、その達成に向けて自分で取組を管理していく仕組みです。自分で決めた目標なので動機づけが高まり、自己統制を通じて業績の向上につながるとされています。
2つめに適切なのは、コンピテンシー評価の説明です。コンピテンシーとは、高い業績を上げている人に共通してみられる行動特性や考え方の特徴のことです。それを抽出してモデル化し、そのモデルに照らして職員の行動を評価するのがコンピテンシー評価です。
一方、積極性・責任感・協調性などの仕事への姿勢を評価するのは情意評価で、能力評価は職務に必要な知識や技能などの能力を評価するものです。人から期待されるとその期待に沿うように成長する現象はピグマリオン効果で、ハロー効果は、ある目立つ特徴に引きずられて他の評価までゆがむ誤りです。360度評価は、上司だけでなく同僚や部下などの複数の評価者から評価を受ける手法で、多面的というのは評価する人が多いことを指します。似た名前の用語が多いので、何を評価するか、だれが評価するか、を区別して覚えると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2能力評価とは,職員に備わっている積極性や…:積極性や責任感、協調性など、仕事に取り組む姿勢や意欲を評価するのは情意評価と呼ばれるものです。能力評価は、職務を行うのに必要な知識や技能、判断力などの能力を評価するもので、評価の対象が違います。
- 3人材の評価におけるハロー効果とは,人から…:人から期待されると、その期待に応えるように行動し能力が伸びていく現象は、ピグマリオン効果と呼ばれます。ハロー効果は、一つの目立つ長所や短所に引きずられて、他の項目の評価までゆがんでしまう誤りです。
- 4360度評価とは,1人の職員の能力・性格…:360度評価の特徴は、上司だけでなく同僚や部下、他部署の職員など、立場の異なる複数の評価者が評価する点にあります。評価の項目が多いことではなく、評価する人が多方面にいることが多面的の意味です。
出典:第38回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題129。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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