平成28年度 秋期 午前Ⅱ 問12
サービスマネジメントシステムの計画及び運用
MTRSに関する問題
ITILでは,可用性管理におけるKPIの例として,保守性の指標である平均サービス回復時間(MTRS)の短縮を挙げている。年間5,020時間提供するサービスにおいて,6時間のサービス停止が1回と14時間のサービス停止が1回の合計2回のサービス停止があった。MTRSは何時間か。
- ア10
- イ20
- ウ2,500
- エ2,510
答えと解説を見る
✓ これが正解ア10
解説
停止時間の合計20時間を停止回数2で割り、MTRSは10時間です。
平均サービス回復時間(MTRS)は、サービスが停止してから回復するまでに掛かった時間の平均です。見分ける軸は、何を合計し、何で割るかです。停止は6時間と14時間の2回なので、停止時間の合計は6+14=20時間、これを停止回数2で割ると20÷2=10時間になります。年間のサービス提供時間5,020時間は、停止と停止の間隔を求めるときには使いますが、回復に掛かった時間の平均には関係しません。MTRSは保守性を表す指標で、短いほど停止から早く立ち直れることを示します。停止時間の合計を回数で割るという平均の取り方は、MTTRと同じ考え方です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ20:6時間と14時間を足した停止時間の合計で、回数で割る前の値です。MTRSは1回当たりの回復に掛かった時間の平均なので、合計を停止回数の2で割る必要があります。
- ウ2,500:年間の提供時間5,020時間から停止時間20時間を引いた5,000時間を、停止回数2で割ると2,500になります。これはサービスが動き続けていた時間の平均で、回復に掛かった時間の平均ではありません。
- エ2,510:年間の提供時間5,020時間をそのまま停止回数2で割ると2,510になります。停止から次の停止までの間隔の平均を見る値に当たり、停止してから回復するまでの時間とは別のものです。
この問題の用語
- MTTR平均修復時間。実際に起きた故障を平均した実績値で、あらかじめ決めておく復旧目標のRTOとは別ものです。
- 可用性使いたいときに情報や仕組みを使える状態が保たれていること。情報セキュリティの三要素の一つで、システムでは稼働率で表します。
- KPI目標へ向かう取組みの進み具合を測るための指標のことです。在庫日数や誤出荷率のように、途中で確かめられる数値を置きます。
- 保守動いているシステムを使い続けられるように、点検や修正、更新を続ける作業です。障害の修正だけでなく、環境の変化に合わせた手直しも含みます。
出典:平成28年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問12
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問22:稼働率に関する問題(MTTR)
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問14:内部統制に関する問題(可用性)
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問20:保守性の評価指標になるもの(保守)
- 令和4年度 春期 午前Ⅱ 問3:MTBSIに関する問題(KPI)
- 令和3年度 春期 午前Ⅱ 問22:MTBFに関する問題(MTTR)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)