令和7年度 春期 午前Ⅱ 問22
システム構成要素
稼働率に関する問題
MTBFがx時間,MTTRがy時間のシステムがある。稼働環境が変わったので,MTBF,MTTRがともに従来の1.5倍になった。新しい稼働環境での稼働率はどうなるか。
- アx,yの値によって変化するが,従来の稼働率よりは大きい値になる。
- イ従来の稼働率と同じ値である。
- ウ従来の稼働率の1.5倍になる。
- エ従来の稼働率の2/3倍になる。
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✓ これが正解イ従来の稼働率と同じ値である。
解説
MTBFとMTTRを同じ倍率にしても、稼働率は変わりません。
稼働率は、MTBF÷(MTBF+MTTR)で求めます。従来の稼働率はx÷(x+y)です。新しい環境ではMTBFが1.5x、MTTRが1.5yになるので、稼働率は1.5x÷(1.5x+1.5y)です。分母を1.5でくくると1.5x÷{1.5×(x+y)}となり、分子と分母の1.5が約分されてx÷(x+y)に戻ります。つまり、故障の間隔と修理の時間が同じ割合で長くなっても、全体の時間に占める稼働時間の割合は変わらず、従来と同じ値です。稼働率は二つの時間の比で決まるので、両方を同じ倍率で変えても比は変わらない、と押さえておくと迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アx,yの値によって変化するが,従来の稼働…:xやyの値によらず、1.5x÷(1.5x+1.5y)はx÷(x+y)に等しくなります。MTBFが長くなる効果とMTTRが長くなる効果がちょうど打ち消し合うので、従来より大きくなることはありません。
- ウ従来の稼働率の1.5倍になる。:1.5倍になるのは、分子のMTBFだけを1.5倍にして分母を元のx+yのままにした場合です。1.5x÷(x+y)と計算すると従来の1.5倍になりますが、分母のMTBFとMTTRも1.5倍になるので誤りです。
- エ従来の稼働率の2/3倍になる。:2/3倍は、分子をxのまま、分母だけを1.5倍にしてx÷{1.5×(x+y)}と計算した場合の値です。実際には分子のMTBFも1.5倍になるので、分母の1.5と打ち消し合い、従来と同じ値になります。
この問題の用語
- 稼働率使える状態だった時間が、全体のどれだけを占めるかを表す割合。約束した水準を守れたかどうかの物差しになります。
- MTBF平均故障間隔。故障から次の故障までが平均どれくらい持つかを表し、長いほど壊れにくく可用性が上がります。
- MTTR平均修復時間。実際に起きた故障を平均した実績値で、あらかじめ決めておく復旧目標のRTOとは別ものです。
出典:令和7年度 春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問22
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問4:可用性管理に関する問題(MTBF)
- 令和3年度 春期 午前Ⅱ 問22:MTBFに関する問題(MTTR)
- 平成28年度 秋期 午前Ⅱ 問12:MTRSに関する問題(MTTR)
- 平成26年度 秋期 午前Ⅱ 問20:故障率に関する問題(稼働率)
- 平成25年度 秋期 午前Ⅱ 問13:この月の可用性(稼働率)
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