平成28年度 秋期 午前Ⅱ 問19
経営・組織論
レジリエンスの説明
BCM(Business Continuity Management)において考慮すべきレジリエンスの説明はどれか。
- ア競争力の源泉となる,他社に真似のできない自社固有の強み
- イ想定される全てのリスクを回避して事業継続を行う方針
- ウ大規模災害などの発生時に事業の継続を可能とするために事前に策定する計画
- エ不測の事態が生じた場合の組織的対応力や,支障が生じた事業を復元させる力
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✓ これが正解エ不測の事態が生じた場合の組織的対応力や,支障が生じた事業を復元させる力
解説
レジリエンスは、不測の事態への対応力と事業を復元させる力です。
レジリエンスは、もともと弾力性や回復力を意味する言葉で、BCM(事業継続マネジメント)では、災害や事故などの不測の事態が起きたときに、組織として柔軟に対応し、中断した事業を元の状態へ戻していく力を指します。見分ける軸は、それが組織の持つ能力を表しているか、計画や方針、他社との差を表しているかです。BCMでは、あらゆるリスクを事前に避け切ることはできないという前提に立ち、被害を受けた後にどれだけ早く立ち直れるかを重視します。不測の事態が生じた場合の組織的対応力や、支障が生じた事業を復元させる力という記述がこれに当たります。計画そのものではなく、事態に耐えて立ち直る力、と覚えておくとBCPと区別できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア競争力の源泉となる,他社に真似のできない…:競争力の源泉となる、他社にまねのできない自社固有の強みは、コアコンピタンスの説明です。平時の競争での優位を表す考え方であり、不測の事態から事業を立て直す力を指すものではありません。
- イ想定される全てのリスクを回避して事業継続…:想定されるすべてのリスクを回避して事業を続けるという方針は、現実には実現できません。BCMはリスクの発生を完全には防げないことを前提に、起きた後の対応と復旧に備えるものなので、考え方が逆です。
- ウ大規模災害などの発生時に事業の継続を可能…:大規模災害などの発生時に事業を継続できるよう事前に策定する計画は、BCP(事業継続計画)の説明です。BCPは備えのための計画そのものであり、組織が持つ対応力や回復力を表すレジリエンスとは別の概念です。
この問題の用語
- BCP事業継続計画のこと。災害やシステム障害が起きても重要業務を続けるために、平時のうちに決めておく行動計画を指します。
- 事業継続災害や障害が起きても重要な業務を止めない、または早く戻すという考え方。止めない対象を絞り、優先順位をつけるのが前提です。
- 組織目的を果たすために、人が役割を分けて集まったまとまりのことです。分け方には機能別、事業部制、マトリックスなどの形があります。
出典:平成28年度 秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問19
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