令和5年度 北海道 午前 問51
主な医薬品とその作用
抗真菌作用を有する外皮用薬及びその配合成分に関する以下の記述のうち、正しいものはどれか。
- 1ピロールニトリンは、患部を酸性にすることで、皮膚糸状菌の発育を抑える。
- 2クロトリマゾールは、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞膜の透過性を変化させることにより、その増殖を抑える。
- 3一般的に、軟膏は、じゅくじゅくと湿潤している患部には適さないとされる。
- 4湿疹か皮膚糸状菌による皮膚感染かはっきりしない場合、抗真菌成分が配合された医薬品を使用することが適当である。
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✓ これが正解2クロトリマゾールは、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞膜の透過性を変化させることにより、その増殖を抑える。
解説
クロトリマゾールは細胞膜に働いて皮膚糸状菌の増殖を抑える
手引き第3章の皮膚に用いる薬のうち、抗真菌作用を有する外皮用薬(みずむし・たむし用薬)の知識で、正しい記述を選びます。
正しいのはクロトリマゾールの記述です。クロトリマゾールはイミダゾール系抗真菌成分で、皮膚糸状菌(白癬菌)の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞膜の透過性を変化させたりすることにより、その増殖を抑えます。
ほかの記述は誤りです。ピロールニトリンは、菌の呼吸や代謝を妨げることにより皮膚糸状菌の増殖を抑える成分です。患部を酸性にして皮膚糸状菌の発育を抑えるのは、ウンデシレン酸やウンデシレン酸亜鉛です。剤形については、一般的に、じゅくじゅくと湿潤している患部には軟膏が適すとされ、皮膚が厚く角質化している部分には液剤が適しているとされます。軟膏が湿潤した患部に適さないとする記述は逆です。また、湿疹か皮膚糸状菌による皮膚感染かはっきりしない場合に、抗真菌成分が配合された医薬品を使うことは適当ではないとされています。
したがって、クロトリマゾールの記述が正しいもので、これが正解です。抗真菌成分は、細胞膜に働くイミダゾール系・呼吸や代謝を妨げるピロールニトリン・酸性にするウンデシレン酸、と働き方で区別して覚えましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1ピロールニトリンは、患部を酸性にすること…:患部を酸性に傾けて白癬菌を育ちにくくするのは別の成分(ウンデシレン酸など)の仕組みです。ピロールニトリンは菌が息をしたりエネルギーを作ったりする働きを邪魔する成分で、説明が合いません。
- 3一般的に、軟膏は、じゅくじゅくと湿潤して…:剤形の向き不向きが逆になっています。じゅくじゅくと湿った患部に向くとされるのは軟膏のほうで、液剤が向くのは皮膚が厚く硬くなった部分です。
- 4湿疹か皮膚糸状菌による皮膚感染かはっきり…:湿疹なのか皮膚糸状菌による感染なのかが分からないときに、抗真菌成分の医薬品を使うのは適当ではないとされています。使うことを勧める内容になっているこの記述は誤りです。
出典:令和5年度 北海道登録販売者試験 午前(北海道)問51(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、正誤・穴埋めの表を1行に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、北海道とは関係ありません。
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