平成23年度 秋期 午前 問54
サービスマネジメント
SLAを策定する際の方針
SLA を策定する際の方針のうち,適切なものはどれか。
- ア考えられる全ての項目に対し,サービスレベルを設定する。
- イ顧客の要望とコストとの兼ね合いで,サービスレベルを設定する。
- ウサービスレベルを設定する全ての項目に対し,ペナルティとしての補償を設定する。
- エ将来にわたって変更が不要なサービスレベルを設定する。
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✓ これが正解イ顧客の要望とコストとの兼ね合いで,サービスレベルを設定する。
解説
払える範囲で必要な分だけ決めます。
SLA は提供する側と使う側が結ぶ合意です。合意である以上、片方が理想を並べて決めるものではありません。そして水準を上げれば費用は必ず上がります。可用性を例に取れば、止まらない時間の割合をわずかに引き上げるだけで、二重にする設備も張り付く人も費用も桁で変わります。ですから顧客の要望と費用との兼ね合いで水準を決める、という方針が答えになります。読み分ける軸は、決め方に釣り合いの考えが入っているか、の一点です。全部に広げる、全部に罰を付ける、先々まで固めてしまう、という記述はいずれも釣り合いを欠いています。覚えておきたいのは、合意そのものと、それを回していく活動が別物だということです。文書として何をどの水準で提供するかを書いたものと、測って報告して見直して改善するサービスレベル管理の活動は、役割が分かれています。書く項目としては、サービスの時間帯、止まらない割合、障害から戻るまでの時間、応答の速さ、問合せへの対応時間などが典型です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア考えられる全ての項目に対し,サービスレベ…:項目を増やすほど測る手間も報告の手間も費用も膨らみます。実務では重みのある項目に絞り込みますし、そもそも測れない項目を並べても合意には至りません。
- ウサービスレベルを設定する全ての項目に対し…:補償を厚くするほど提供する側は危険を料金に乗せるので、結局は使う側の負担が増えます。狙いは罰することではなく、期待をそろえて改善を回していくことです。
- エ将来にわたって変更が不要なサービスレベル…:業務も技術も移り変わるのですから、先々まで直す必要が無い水準というものはありません。定期的に見直す前提で結び、サービスレベル管理として回していきます。
この問題の用語
- SLA提供する側と受ける側で、どの水準まで満たすかをあらかじめ取り決めた合意。緊急時の手順や、守れなかったときの扱いも決めておきます。
- サービスレベル管理提供するサービスの目標を顧客と合意し、守れているかを測って保つ活動。稼働率や応答時間を数字で決めます。
- 可用性使いたいときに情報や仕組みを使える状態が保たれていること。情報セキュリティの三要素の一つで、システムでは稼働率で表します。
- サービスレベル顧客に約束するサービスの水準。満足度や稼働率のように、具体的に測れる形で決めておくのが決まりになっています。
出典:平成23年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問54
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問55:サービス可用性管理に関する問題(可用性)
- 令和7年度 春期 午前 問55:サービス可用性に関する問題(SLA)
- 令和6年度 春期 午前 問56:サービスレベル管理の活動(サービスレベル管理)
- 令和3年度 秋期 午前 問65:RFIの説明(サービスレベル)
- 平成30年度 秋期 午前 問56:サービスレベル管理プロセスの活動(サービスレベル管理)
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