平成24年度 春期 午前 問46
開発技術
信頼性設計に関する問題
安全性や信頼性について,次の方針でプログラム設計を行う場合,その方針を表す用語はどれか。
“不特定多数の人が使用するプログラムには,自分だけが使用するプログラムに比べて, より多くのデータチェックの機能を組み込む。プログラムが処理できるデータの前提条件を 文書に書いておくだけでなく,その前提を満たしていないデータが実際に入力されたときは, エラーメッセージを表示して再入力を促すようにプログラムを作る。”
- アフールプルーフ
- イフェールセーフ
- ウフェールソフト
- エフォールトトレラント
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✓ これが正解アフールプルーフ
解説
人の誤りを前提に受け止める設計の考え方です。
この設問は、引用された設計方針がどの考え方に当たるかを尋ねています。見分けの軸は、その方針が何に備えているのか、人の誤りなのか装置の故障なのか、という一点になります。引用文を読むと、主語が人であることに気づきます。不特定多数が使うことを前提に、より多くの検査の仕組みを組み込むと書かれており、前提を満たさない値が入ってきたら、画面に知らせて入れ直してもらう、という作りになっています。どこにも部品が壊れた場合の話が出てきません。つまり、誤った使われ方をされても困らないように、あらかじめ受け止める側を厚くしておく設計です。これをフールプルーフと呼びます。信頼性設計の考え方は、備える相手で大きく二つに分かれます。人の誤りに備える側と、装置の故障に備える側です。後者はさらに、止め方や残し方で呼び名が分かれますが、この方針はそもそも故障を扱っていません。方針文を読むときは、まず主語を確かめてください。主語が人であれば、どれだけ長い文でも答えは一つに絞れます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イフェールセーフ:フェールセーフは、故障が起きたときに危なくない側へ倒して停止させる考え方です。引用文は装置が壊れた場合にどう振る舞うかを一言も述べておらず、備えている相手が違います。
- ウフェールソフト:フェールソフトは、故障が起きたときに働きを一部あきらめてでも運転を続ける考え方です。性能を落として動かし続ける話であって、入ってくる値を検査して入れ直してもらう話ではありません。
- エフォールトトレラント:フォールトトレラントは、あらかじめ機器を二重に持たせ、片方が壊れても止まらないようにしておく考え方です。引用された方針が求めているのは冗長な構成ではなく、利用者への確認と差し戻しです。
この問題の用語
- フールプルーフ人が操作を誤っても危険や故障につながらないようにする設計のこと。故障しても安全側に倒すフェールセーフとは着眼点が違います。
- 信頼性設計故障が起きても危険や全面停止に直結させないための設計の総称。危険を避けるフェールセーフ、誤操作をさせないフールプルーフなどが含まれます。
- 信頼性意図した動きと実際の結果が食い違わない度合い。情報セキュリティでは一貫しているという特性、機器ではRASISのRとして壊れにくさを指します。
- フェールセーフ故障しても危険が生じないように、安全な側へ倒しておく設計です。誤った操作そのものをできなくする考え方とは区別されます。
- フォールトトレラント一部が壊れても、全体としては動き続けられるようにする設計です。冗長な構成を組み込み、切り替えて運転を続けます。
出典:平成24年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問46
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 春期 午前 問12(信頼性設計)
- 令和5年度 春期 午前 問15(フェールセーフ)
- 令和3年度 秋期 午前 問13:インタロックの例(フールプルーフ)
- 平成30年度 春期 午前 問15:フェールソフトの説明(フォールトトレラント)
- 平成28年度 春期 午前 問16:フェールセーフの考え方(フォールトトレラント)
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