平成28年度 春期 午前 問69
経営戦略
コンバージョン率に関する問題
ある製品における消費者の購買行動を分析した結果,コンバージョン率が低く,リテンション率が高いことが分かった。この場合に講じるべき施策はどれか。
〔表〕(原典は 2 列の表。マーケティング指標とその定義) マーケティング指標 | 定義 コンバージョン率 | 製品を認知した消費者のうち,初回購入に至る消費者の割合 リテンション率 | 製品を購入した消費者のうち,固定客となる消費者の割合
- ア広告によって製品の認知度を高めても初回購入やリピート購入に結び付けられる可能性は低いと想定されるので,この製品の販売からの撤退を検討する。
- イ初回購入に至る消費者の心理的な障壁が高いことが想定されるので,無料サンプルの配布やお試し価格による提供などのセールスプロモーションを実施する。
- ウ製品の機能や性能と製品を購入した消費者の期待に差異があることが想定されるので,製品戦略を見直す。
- エ製品を購入した消費者が固定客化していることから現状のマーケティング戦略は効果的に機能していると判断できるので,新たな施策は不要である。
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✓ これが正解イ初回購入に至る消費者の心理的な障壁が高いことが想定されるので,無料サンプルの配布やお試し価格による提供などのセールスプロモーションを実施する。
解説
最初の一回だけが越えられていない状態です。
マーケティングの指標が二つ出てきたら、表に書かれた定義のとおりに段を並べるのが確実です。この設問では、製品を認知した人のうち初回購入に至る割合がコンバージョン率、購入した人のうち固定客になる割合がリテンション率と定義されています。つまり認知、初回購入、固定客という三つの段が並び、前の指標が一段目の通り具合を、後の指標が二段目の通り具合を表します。与えられた事実は、一段目が低く、二段目が高いというものでした。読み替えると、名前は知られているのに最初の一回を買ってもらえない、しかし一度買った人は気に入って続けてくれる、という状態です。製品そのものに不満があるなら二段目は下がるはずですから、そちらは疑う必要がありません。ですから打つべき手は、最初の一回の負担を下げて試してもらう場面を作ることに定まります。無料で配る、お試しの値段で出すといった施策がこれに当たります。詰まっている段をまっすぐ狙うのが読み方の要です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア広告によって製品の認知度を高めても初回購…:認知度を高めても初回購入やリピート購入に結び付く見込みが低いとみて、販売からの撤退を検討するという内容です。続けて買う人は現に多いので、与えられた事実と逆の読み方になっています。
- ウ製品の機能や性能と製品を購入した消費者の…:製品の機能や性能と、購入した人の期待との間に差があるとみて、製品戦略を見直すという内容です。もしそうなら固定客になる割合は下がるはずで、高いという事実と食い違います。
- エ製品を購入した消費者が固定客化しているこ…:固定客がついているので今のやり方は機能しており、新たな手は講じなくてよいという内容です。最初の段が詰まったままでは固定客の人数は増えず、割合が高いことと人数が多いことは別です。
この問題の用語
- 分析集めたデータを細かく分けて、何がどう関わっているかを読み取ること。量が増えるほど、扱う道具も考え方も変わります。
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問69
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