令和4年度 秋期 午前 問53
プロジェクトマネジメント
見積工数に関する問題
あるシステムの設計から結合テストまでの作業について,開発工程ごとの見積工数を表 1 に,開発工程ごとの上級技術者と初級技術者との要員割当てを表 2 に示す。上級技術者は,初級技術者に比べて,プログラム作成・単体テストにおいて 2 倍の生産性を有する。表 1 の見積工数は,上級技術者の生産性を基に算出している。全ての開発工程に対して,上級技術者を 1 人追加して割り当てると,この作業に要する期間は何か月短縮できるか。ここで,開発工程の期間は重複させないものとし,要員全員が 1 か月当たり 1 人月の工数を投入するものとする。
表 1 と表 2 は次のとおり。
〔表1〕 〔表2〕 ┌──────────────────┬──────────┐ ┌──────────────────┬────────────────────┐ │ 開発工程 │ 見積工数 │ │ 開発工程 │ 要員割当て(人) │ │ │ (人月) │ │ ├──────────┬─────────┤ │ │ │ │ │ 上級技術者│初級技術者│ ├──────────────────┼──────────┤ ├──────────────────┼──────────┼─────────┤ │ 設計 │ 6 │ │ 設計 │ 2 │ 0 │ ├──────────────────┼──────────┤ ├──────────────────┼──────────┼─────────┤ │ プログラム作成・ │ 12 │ │ プログラム作成・ │ 2 │ 2 │ │ 単体テスト │ │ │ 単体テスト │ │ │ ├──────────────────┼──────────┤ ├──────────────────┼──────────┼─────────┤ │ 結合テスト │ 12 │ │ 結合テスト │ 2 │ 0 │ ├──────────────────┼──────────┤ └──────────────────┴──────────┴─────────┘ │ 合計 │ 30 │ └──────────────────┴──────────┘
- ア1
- イ2
- ウ3
- エ4
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✓ これが正解エ4
解説
初級は半人分として数え直します。
設問は、全ての開発工程に上級技術者を 1 人ずつ追加したときに、作業に要する期間が何か月短縮できるかを求めさせています。先に固定すべき前提が二つあります。表 1 の見積工数は上級技術者の生産性を基に算出しているので、上級技術者 1 人は 1 か月で 1 人月を進めます。そして上級技術者はプログラム作成・単体テストにおいて初級技術者の 2 倍の生産性を持つので、初級技術者 1 人は 1 か月あたり 0.5 人月として数えます。期間は工程ごとに、見積工数を 1 か月に進む量で割って出し、重複させないので足し合わせます。追加前は、設計が 6 を 2.0 で割って 3 か月、プログラム作成・単体テストが 12 を 3.0 で割って 4 か月、結合テストが 12 を 2.0 で割って 6 か月、合わせて 13 か月です。追加後はそれぞれ 2 か月、3 か月、4 か月となり合わせて 9 か月です。差は 4 か月なので、正解は 4 です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア1:三つの工程のうち、どれか一つで縮んだ分だけを答えた値です。上級技術者は全ての工程へ 1 人ずつ足されるため、残る二つの工程でも縮んだ分を漏らさず合算しなければなりません。
- イ2:最後の工程だけを見た値です。ここは 6 か月が 4 か月になるので確かに 2 か月縮みますが、前の二つの工程でも 1 か月ずつ縮んでおり、その分が抜け落ちています。
- ウ3:三つの工程が 1 か月ずつ縮むと見なして数えた値です。実際に縮む幅は工程ごとに違い、工数が大きいわりに人手の少ない最後の工程だけは 2 か月分の効きがあるので、一律に 1 か月と置くことはできません。
この問題の用語
- テスト決めたとおりに動くかを、実際に動かして確かめる作業のこと。何を確かめるかによって移行テスト、システムテストなどと呼び分けます。
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
- 工程仕事を進める順序と段取りのまとまりを指します。図表にして管理し、重要な期日や作業の順序、進み具合を目に見える形にします。
出典:令和4年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問53
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