平成23年度 特別 午前Ⅱ 問13
知的財産権
著作権に関する問題
開発されたプログラムの著作権の帰属に関する規定が契約に定められていないとき,著作権の原始的な帰属はどのようになるか。
- ア請負の場合は発注先に,派遣の場合は派遣先に帰属する。
- イ請負の場合は発注先に,派遣の場合は派遣元に帰属する。
- ウ請負の場合は発注元に,派遣の場合は派遣先に帰属する。
- エ請負の場合は発注元に,派遣の場合は派遣元に帰属する。
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✓ これが正解ア請負の場合は発注先に,派遣の場合は派遣先に帰属する。
解説
請負は作った発注先、派遣は指揮命令した派遣先に著作権が帰属します。
契約に定めがないとき、著作権は原則として著作物を創作した者に帰属し、法人の発意に基づき業務として作成したものなど一定の条件を満たせば、その法人などが著作者となる職務著作の規定が働きます。見分ける軸は、プログラマが誰の指揮監督の下で作ったかです。請負では、仕事を請け負った発注先が自らの従業員を指揮して開発するので、発注先に帰属します。派遣では、派遣労働者は派遣先の指揮命令を受けて働くので、派遣先の業務として作成したものとして派遣先に帰属すると考えられています。お金を払った側ではなく、作業を指揮した側に帰属する、と覚えておくと迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ請負の場合は発注先に,派遣の場合は派遣元…:請負で発注先に帰属するとした点は合っていますが、派遣を派遣元としています。派遣労働者に仕事の指示を出しているのは派遣先であり、派遣元は雇用関係があるだけで開発の指揮はしていません。
- ウ請負の場合は発注元に,派遣の場合は派遣先…:派遣で派遣先とした点は合っていますが、請負を発注元としています。請負では発注元は完成した成果物を受け取る立場で、作業を指揮していないため、契約に定めがなければ著作権は作った側に残ります。
- エ請負の場合は発注元に,派遣の場合は派遣元…:請負を発注元、派遣を派遣元とし、どちらも作業を指揮していない側に帰属させています。契約がないときは、代金を払った側や雇用した側ではなく、実際に指揮して作らせた側に帰属します。
この問題の用語
- 著作権文章や絵、プログラムなどを作った人に自動で生まれる権利。届け出をしなくても、作った時点で発生します。
- 契約当事者の合意で成立する法的な約束のこと。原則として口頭でも成立し、契約書は内容を確かめる証拠になります。
- 請負仕事の完成を約束して引き受ける形のこと。委託先の事業所で働いても指揮命令するのは雇用主で、委託側との指揮命令関係は生じません。
出典:平成23年度 特別 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問13
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問24:IPランドスケープの説明(著作権)
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