平成23年度 特別 午前Ⅱ 問12
サービスマネジメント
(1)〜(4)はある障害の発生から本格的な対応までの一連の活動である。(1)〜(4)の各活動とそれに対応するITILの管理プロセスの組合せのうち,適切なものはどれか。
(1) 利用者からサービスデスクに“特定の入力操作が拒否される”という連絡があったので,別の入力操作による回避方法を利用者に伝えた。
(2) 原因を開発チームで追究した結果,アプリケーションプログラムに不具合があることが分かった。
(3) 障害の原因となったアプリケーションプログラムの不具合を改修する必要があるのかどうか,改修した場合に不具合箇所以外に影響が出る心配はないかどうかについて,関係者を集めて確認し,改修することを決定した。
(4) 改修したアプリケーションプログラムの稼働環境への適用については,利用者への周知,適用手順及び失敗時の切戻し手順の確認など,十分に事前準備を行った。
選択肢は原典では(1)〜(4)の表。
- ア(1):インシデント管理 / (2):問題管理 / (3):変更管理 / (4):リリース管理及び展開管理
- イ(1):インシデント管理 / (2):問題管理 / (3):リリース管理及び展開管理 / (4):変更管理
- ウ(1):問題管理 / (2):インシデント管理 / (3):変更管理 / (4):リリース管理及び展開管理
- エ(1):問題管理 / (2):インシデント管理 / (3):リリース管理及び展開管理 / (4):変更管理
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✓ これが正解ア(1):インシデント管理 / (2):問題管理 / (3):変更管理 / (4):リリース管理及び展開管理
解説
回避策の案内、原因究明、改修の決定、適用準備の順に対応します。
ITILでは、障害の扱いをいくつかの管理プロセスに分けます。見分ける軸は、それぞれの活動が何を目的としているかです。(1)で利用者に回避方法を伝えたのは、原因はさておき、サービスをできるだけ早く元に戻すための対応で、インシデント管理にあたります。(2)で不具合の根本原因を突き止めたのは、再発を防ぐための原因究明で、問題管理の役割です。(3)で改修の必要性や影響を関係者で確かめて改修を決めたのは、変更を評価して承認する変更管理です。(4)で承認済みの改修を稼働環境へ適用する準備を整えたのは、リリース管理及び展開管理です。復旧、原因、変更の決定、適用の順に流れると覚えておくと組合せを選べます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ(1):インシデント管理 / (2):問…:改修の要否や影響を関係者で確かめて決めた活動を、リリース管理及び展開管理に当てています。決定は変更を評価し承認する働きで、適用の準備こそがリリースの役目なので、後ろの二つが入れ替わっています。
- ウ(1):問題管理 / (2):インシデン…:利用者に回避方法を伝えた活動を問題管理、原因を追究した活動をインシデント管理としています。早く復旧させる対応と根本原因を探る活動の役割を取り違えており、最初の二つが逆になっています。
- エ(1):問題管理 / (2):インシデン…:最初の二つの役割を取り違えたうえに、改修の決定と稼働環境への適用準備の担当も入れ替えています。四つの活動のうち、正しく対応しているものが一つもない組合せです。
この問題の用語
- インシデント管理起きた出来事を受け付け、記録し、元どおりに戻すまでを決まった流れで進めること。原因の追究は別の活動として分けます。
- 問題管理インシデントの未知の根本原因を突き止め、恒久的な対策を出す活動です。決められた時間内に復旧させるインシデント管理とは目的が違います。
- 変更管理すべての変更を、評価し承認し実施し見直すことを確実にする活動です。未知の原因を突き止めて再発を防ぐ問題管理とは、目的が違います。
- サービスデスク利用者からの問合せや障害の連絡を、一つの窓口で受け付ける組織です。受けた内容を記録し、解決まで見届けたり担当部門へ引き継いだりします。
出典:平成23年度 特別 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問12
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問11:チケットに関する問題(インシデント管理)
- 令和3年度 秋期 午前Ⅱ 問10:全般統制に関する問題(変更管理)
- 平成28年度 春期 午前Ⅱ 問12:構成ベースラインに関する問題(問題管理)
- 平成27年度 春期 午前Ⅱ 問13:インシデント管理に関する問題(問題管理)
- 平成24年度 春期 午前Ⅱ 問12:インシデント管理に関する問題(サービスデスク)
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