2024年9月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問7
ライフプランニングと資金計画
確定拠出年金に関する次の記述
確定拠出年金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1企業型年金を実施している会社に厚生年金保険の被保険者として新たに入社した60歳以上70歳未満の者は、他社で加入した企業型年金の老齢給付金の受給者であっても、新たに入社した会社の企業型年金に加入することができる。
- 2企業型年金の加入者掛金(マッチング拠出により加入者が拠出する掛金)は、加入者に係る事業主掛金と同額以下、かつ、事業主掛金との合算で拠出限度額までである。
- 3企業型年金において、企業型年金のマッチング拠出を利用していない加入者は、所定の要件を満たせば、個人型年金に加入することができる。
- 4企業型年金や確定給付企業年金等を実施していない一定規模以下の中小企業の事業主は、所定の要件を満たせば、従業員が加入している個人型年金の加入者掛金に事業主掛金を上乗せして納付することができる。
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✓ これが正解1企業型年金を実施している会社に厚生年金保険の被保険者として新たに入社した60歳以上70歳未満の者は、他社で加入した企業型年金の老齢給付金の受給者であっても、新たに入社した会社の企業型年金に加入することができる。
解説
企業型DCの老齢給付金の受給者は、新たに加入できません。
この問は、確定拠出年金(企業型年金と個人型年金)の加入資格と掛金の決まりを問うものです。判断の軸は、加入できない人の範囲、マッチング拠出の上限、個人型年金への同時加入、中小事業主掛金納付制度の4点です。
企業型年金には、厚生年金保険の被保険者であれば70歳未満まで加入できますが、企業型年金の老齢給付金の受給権を持つ人(持っていた人)は加入者になれません。他社で加入した企業型年金の老齢給付金の受給者でも新しい会社の企業型年金に加入できるとする記述が最も不適切で、正解です。
マッチング拠出(加入者が掛金を上乗せするしくみ)では、加入者掛金を事業主掛金と同額以下とし、合計で拠出限度額までとされていました。マッチング拠出を利用していない企業型年金の加入者は、要件を満たせば個人型年金にも加入できます。企業年金を実施していない従業員300人以下の中小企業の事業主は、従業員の個人型年金の掛金に事業主掛金を上乗せできます。
覚え方は、企業型年金の老齢給付金を受け取った人は、別の会社でも企業型年金に加入し直せないと押さえることです。出題当時(2024年4月1日現在の法令等)は、加入者掛金は事業主掛金と同額以下とされていました。現在は2025年の年金制度改正法によるマッチング拠出の制限撤廃(2026年4月1日施行)により、事業主掛金の額によらずに加入者掛金を拠出できるようになっています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2企業型年金の加入者掛金(マッチング拠出に…:基準日の決まりでは、マッチング拠出の加入者掛金は事業主掛金と同じ額以下で、しかも事業主掛金との合計が拠出限度額の範囲内でなければなりませんでした。出題当時の法令に照らして適切な記述です。
- 3企業型年金において、企業型年金のマッチン…:企業型年金の加入者でも、マッチング拠出を利用していなければ、所定の要件を満たすことで個人型年金に加入できます。両方を合わせた掛金の上限を守ることが前提で、この記述は適切です。
- 4企業型年金や確定給付企業年金等を実施して…:確定給付企業年金なども含めて企業年金のない、従業員300人以下の会社であれば、事業主が要件を満たすことで、個人型年金に加入している従業員の掛金に会社の掛金を足して納められます。適切な記述です。
出典:2024年9月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問7(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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