平成24年度 春期 午前Ⅱ 問3
プロジェクトのコスト
COCOMOに関する問題
COCOMOにはシステム開発の工数を見積もる式の一つに
MM=3.0×(KDSI)^1.12
がある。開発規模(KDSI)と開発生産性(KDSI/MM)の関係を表したグラフはどれか。ここで,MMは開発工数(人月),KDSIは開発規模(注釈を除いたソースコードの行数,単位はk行)である。
選択肢は原典では,縦軸“開発生産性”,横軸“開発規模”の曲線グラフ4枚(原典は図。目盛・数値は無い。各曲線の形を書き写した)。
- ア(原典は図。開発規模が大きくなるにつれて開発生産性は急に増加し,増加の度合いが次第に小さくなって頭打ちになる曲線)
- イ(原典は図。開発規模が大きくなるにつれて開発生産性はゆるやかに増加し,増加の度合いが次第に大きくなって急増する曲線)
- ウ(原典は図。開発規模が大きくなるにつれて開発生産性はゆるやかに減少し,減少の度合いが次第に大きくなって急減する曲線)
- エ(原典は図。開発規模が大きくなるにつれて開発生産性は急に減少し,減少の度合いが次第に小さくなって横ばいに近づく曲線)
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✓ これが正解エ(原典は図。開発規模が大きくなるにつれて開発生産性は急に減少し,減少の度合いが次第に小さくなって横ばいに近づく曲線)
解説
生産性は規模の−0.12乗に比例し、急に下がってから横ばいに近づきます。
見分ける軸は、工数の式を開発生産性の式に直して、規模に対する増減と曲がり方を読むことです。開発生産性はKDSI÷MMなので、MM=3.0×(KDSI)^1.12 を代入すると、KDSI÷{3.0×(KDSI)^1.12}=(1/3.0)×(KDSI)^−0.12 となります。指数が負なので、開発規模が大きくなるほど開発生産性は下がります。また、負の指数のべき関数なので、規模が小さい範囲では下がり方が急で、規模が大きくなるにつれて下がり方が緩やかになり、横ばいに近づきます。たとえば規模が1、10、100のとき、生産性はおよそ0.33、0.25、0.19です。これは、大規模になるほど1行当たりの工数が増えるというCOCOMOの考え方を表しています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア(原典は図。開発規模が大きくなるにつれて…:生産性が増加する曲線は、工数が規模の1乗より緩やかに増える場合の形です。この式は指数が1.12と1を超えているので、規模が増えるほど1行当たりの工数が増え、生産性は下がります。
- イ(原典は図。開発規模が大きくなるにつれて…:増加の度合いが次第に大きくなる曲線は、生産性が規模とともに加速して伸びる形です。生産性の式は規模の−0.12乗で、指数が負なので増加することはなく、増え方が速まることもありません。
- ウ(原典は図。開発規模が大きくなるにつれて…:減少する点は合っていますが、曲がり方が逆です。規模の−0.12乗の曲線は、規模が小さい範囲で急に下がり、大きくなるにつれて下がり方が緩やかになるので、後半に急減する形にはなりません。
この問題の用語
- ソースコード人が読み書きできる形で書かれた、プログラムそのものです。コンパイラなどで、コンピュータが実行できる形に変換して使います。
出典:平成24年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問3
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問17:バグトラッキングシステムの説明(ソースコード)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問25:ファジングに関する問題(ソースコード)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問17:著作権に関する問題(ソースコード)
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