プロジェクトのコスト|プロジェクトマネージャ試験
この分野には 33問あります。くり返し出ているものから並べています。
この分野でくり返し出ている用語はトランザクション(5問)・工程(5問)・総当たり(4問)・ソースコード(3問)・監視(3問)です。問題が多い回は令和6年度 秋期(4問)・令和5年度 秋期(3問)・平成29年度 春期(3問)です。
出来高を基準に置き、工数は規模と生産性から組み立てる
EVMは、計画上の価値であるプランドバリュー(PV)、終えた作業の価値であるアーンドバリュー(EV)、実際に使った実コスト(AC)の三つで状況を見ます。基準はいつもEVで、ACと比べればコスト、PVと比べればスケジュールが分かります。差異はEV−AC、EV−PVとどちらもEVから引き、効率指数はCPI=EV÷AC、SPI=EV÷PVです。
効率指数は1を境に読みます。CPIが1を下回れば出来高に対してコストを使いすぎており、SPIが1を下回れば計画より遅れています。今の効率が続くなら完成時総コスト見積りはBAC÷CPIです。TCPIは残りの作業の価値を残りの予算で割ったもので、1を超えるほど残りを高い効率で進めなければ予算に収まりません。数値を読んだら、原因を明らかにし、対策を打ち、指標の推移を監視する流れにつなげます。費用と進捗を一枚で見るトレンドチャートでは、横方向のずれが進捗、縦方向のずれが予算消化を表します。
規模の見積りでは、行数ではなく機能の量で測る方法があります。IFPUG法のファンクションポイント法は、データファンクション(内部論理ファイル、外部インタフェースファイル)と、トランザクションファンクション(外部入力、外部出力、外部照会)を数え、複雑さで重み付けして合計し、調整要因を掛けます。データ移動をエントリ、エグジット、読込み、書込みの4種類で数えるのはCOSMIC法です。
工数と生産性の計算は、生産性=規模÷工数という向きを固定して考えます。工程ごとの生産性を合成するときは、同じ規模を各工程の生産性で割って工数に直し、足してから規模を割り戻します。COCOMOのように工数の式の指数が1より大きいと、規模が大きいほど生産性は下がり、その下がり方は規模が大きくなるにつれて緩やかになります。
人を増やす計算では、増えるものと減るものを両方数えます。総当たりで連絡を取ると組合せは人数をnとしてn(n−1)÷2で、人数の2乗に近い勢いで増え、開発に回せる時間を削ります。メンバの入れ替えでは、引継ぎの間に止まる作業と、その間も掛かる人件費を見落とさないことが要になります。
この分野で出た問題
- 平成29年度 春期 問13ファンクションポイント法の一つであるIFPUG法では,機能を機能種別に従ってデータファンクションとトランザクションファンクションとに分類する。機能種別を適切に分類したものはどれか。
- 令和5年度 秋期 問9従業員が週に 40 時間働くソフトウェア会社がある。この会社が,1 人で開発すると 440 人時のプログラム開発を引き受けた。開発コストを次の条件で見積もるとき,10 人のチームで開発する場合のコストは,1 人で開発する場合のコストの何倍になるか。ここで,倍率は小数第 2 位を切り捨てて小数第 1 位まで求めるものとする。
- 平成31年度 春期 問9工程別の生産性が次のとおりのとき,全体の生産性を表す式はどれか。
- 平成29年度 春期 問12EVMを採用しているプロジェクトにおける,ある時点のCPIが1.0を下回っていた場合の対処として,適切なものはどれか。
- 令和6年度 秋期 問9あるソフトウェア開発部門では,開発工数 E(人月)と開発規模 L(k ステップ)との関係を,E=5.2L^0.98 としている。L=10 としたときの生産性(k ステップ/人月)は,およそ幾らか。
- 平成26年度 春期 問14COCOMO にはシステム開発の工数を見積もる式の一つに
- 平成28年度 春期 問11COCOMOにはシステム開発の工数を見積もる式の一つに
- 平成24年度 春期 問3COCOMOにはシステム開発の工数を見積もる式の一つに
- 令和6年度 秋期 問4EVM で管理しているプロジェクトがある。図は,プロジェクトの開始日から完了予定日までの期間の半分が経過した時点での状況である。完成時総予算(BAC)どおりに完了させるために達成することが必要となるコスト効率の指標である残作業効率指数(TCPI)の値はどれか。ここで,TCPI は小数第 2 位を四捨五入するものとする。
- 令和4年度 秋期 問7EVM を使用してマネジメントをしているプロジェクトで,進捗に関する指標値は次のとおりであった。このプロジェクトに対する適切な評価と対策はどれか。
- 令和6年度 秋期 問8EVM を採用しているプロジェクトにおいて,ある時点の CPI が 1.0 を下回っていた場合の対処として,適切なものはどれか。
- 令和3年度 秋期 問8あるプロジェクトは 4 月から 9 月までの 6 か月間で開発を進めており,現在のメンバ全員が 9 月末まで作業すれば完了する見込みである。しかし,他のプロジェクトで発生した緊急の案件に対応するために,8 月初めから,4 人のメンバがプロジェクトから外れることになった。9 月末に予定どおり開発を完了させるために,7 月の半ばからメンバを増員する。条件に従うとき,人件費は何万円増加するか。
- 令和5年度 秋期 問5ある組織では,プロジェクトのスケジュールとコストの管理にアーンドバリューマネジメントを用いている。期間 10 日間のプロジェクトの,5 日目の終了時点の状況は表のとおりである。この時点でのコスト効率が今後も続くとしたとき,完成時総コスト見積り(EAC)は何万円か。
- 平成22年度 春期 問6システムを開発するときの費用管理と進捗管理を同時に行うために,トレンドチャートを用いる。マイルストーンの予定の位置から実績の位置に結んだ矢印が垂直に下に向かっているときの費用と進捗に関する状況説明として,適切なものはどれか。
- 令和3年度 秋期 問9ソフトウェアの規模の見積り方法のうち,利用者機能要件と機能プロセスに着目して,機能プロセスごとに①~③の手順で見積りを行うものはどれか。
- 平成21年度 春期 問3ソフトウェアの開発規模見積りに利用されるファンクションポイント法の説明はどれか。
- 平成25年度 春期 問11プロジェクトの進捗管理を EVM(Earned Value Management)で行っている。コストが超過せず,納期にも遅れないと予想されるプロジェクトはどれか。ここで,それぞれのプロジェクトの開発の生産性は今までと変わらないものとする。
- 平成28年度 春期 問8プロジェクトの進捗管理をEVM(Earned Value Management)で行っている。コストが超過せず,納期にも遅れないと予測されるプロジェクトの状況を表しているのはどれか。ここで,それぞれのプロジェクトの今後の開発生産性は現在までと変わらないものとする。
- 令和2年度 10月 問5プロジェクト期間の 80%を経過した時点での出来高が全体の 70%,発生したコストは 8,500 万円であった。完成時総予算は 1 億円であり,プランドバリューはプロジェクトの経過期間に比例する。このときの状況の説明のうち,正しいものはどれか。
- 平成22年度 春期 問7プロジェクト期間の80%を経過した時点での進捗率が70%,発生したコストは8,500万円であった。完成時総予算は1億円であり,プランドバリューはプロジェクトの経過期間に比例する。このときの適切な分析結果はどれか。
- 令和5年度 秋期 問10売上管理を行うアプリケーションソフトウェアの規模を,条件に従ってファンクションポイント法で見積もる。調整要因も加味したファンクションポイント数は幾つか。ここで,未調整ファンクションポイントの算出は,JIS X 0142:2010(ソフトウェア技術-機能規模測定-IFPUG 機能規模測定手法(IFPUG 4.1 版未調整ファンクションポイント)計測マニュアル)による。
- 令和6年度 秋期 問10工程別の生産性が次のとおりのとき,全体の生産性を表す式はどれか。
- 令和4年度 秋期 問11工程別の生産性が次のとおりのとき,全体の生産性を表す式はどれか。
正解と解説は、答え合わせのあとに出ます。
年度から解く
この分野の問題は 15年度ぶんの試験から出ています。いちばん新しいのは令和6年度 秋期です。年度別に解くと、回ごとにまとめて解けます。