平成25年度 秋期 午前Ⅱ 問20
ソフトウェア
ページフォールトに関する問題
ページング方式の仮想記憶において,主記憶の1回のアクセス時間が300ナノ秒で,主記憶アクセス100万回に1回の割合でページフォールトが発生し,ページフォールト1回当たり200ミリ秒のオーバヘッドを伴うコンピュータがある。主記憶の平均アクセス時間を短縮させる改善策を,効果の高い順に並べたものはどれか。
〔改善策〕
a 主記憶の1回のアクセス時間はそのままで,ページフォールト発生時の1回当たりのオーバヘッド時間を1/5に短縮する。
b 主記憶の1回のアクセス時間を1/4に短縮する。ただし,ページフォールトの発生率は1.2倍となる。
c 主記憶の1回のアクセス時間を1/3に短縮する。この場合,ページフォールトの発生率は変化しない。
- アa,b,c
- イa,c,b
- ウb,a,c
- エc,b,a
答えと解説を見る
✓ これが正解エc,b,a
解説
平均アクセス時間はcが300、bが315、aが340ナノ秒です。
平均アクセス時間は、主記憶の1回のアクセス時間に、ページフォールトの発生率×1回当たりのオーバヘッドを足して求めます。単位をナノ秒にそろえると、200ミリ秒は2億ナノ秒、発生率は100万分の1なので、オーバヘッド分は200ナノ秒です。改善前は300+200=500ナノ秒です。aはオーバヘッドが1/5で40ナノ秒になり300+40=340、bはアクセス時間が75ナノ秒、オーバヘッド分が1.2倍の240ナノ秒で315、cはアクセス時間が100ナノ秒でオーバヘッド分は200のままなので300です。効果の高い順はc,b,aとなります。仮想記憶の平均アクセス時間は、単位をそろえてから足し合わせるのが要です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アa,b,c:オーバヘッドを1/5にする案は目立ちますが、ページフォールト分は200ナノ秒から40ナノ秒へ160ナノ秒縮むだけで、平均は340ナノ秒です。アクセス時間を縮める二つの案のほうが効果が大きく、順位が逆になっています。
- イa,c,b:オーバヘッド短縮案を先頭に置いていますが、その平均は340ナノ秒で三案の中で最も長くなります。cの300ナノ秒にもbの315ナノ秒にも劣るので、並びの最初から合いません。
- ウb,a,c:アクセス時間を1/4にする案を最上位にしていますが、ページフォールトの発生率が1.2倍になる分、オーバヘッドが240ナノ秒に増えて平均は315ナノ秒です。発生率が変わらないcの300ナノ秒に及ばず、aを2番目に置く点も逆です。
この問題の用語
- 改善悪いところを直して、より良い状態にすること。一度で終わらせず、計画・実行・評価・見直しを繰り返して続けるのが基本です。
出典:平成25年度 秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問20
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問10:カークパトリックモデルの問題(改善)
- 令和5年度 春期 午前Ⅱ 問12:スクラムに関する問題(改善)
- 令和4年度 春期 午前Ⅱ 問10:FMEAの説明(改善)
- 平成30年度 秋期 午前Ⅱ 問13:スクラムに関する問題(改善)
- 平成29年度 秋期 午前Ⅱ 問12:FMEAの説明(改善)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)