平成29年度 秋期 午前Ⅱ 問5
サービスマネジメントシステムの計画及び運用
エスカレーションに該当するもの
ITサービスマネジメントにおけるインシデントの段階的取扱い(エスカレーション)の種類のうち,階層的エスカレーションに該当するものはどれか。
- ア一次サポートグループでは解決できなかったインシデントの対応を,より専門的な知識をもつ二次サポートグループに委ねる。
- イ現在の担当者では解決できなかったインシデントの対応を,広範にわたる関係者を招集する権限をもつ上級マネージャに委ねる。
- ウ自分のシフト勤務時間内に完了しなかったインシデントの対応を,次のシフト勤務者に委ねる。
- エ中央サービスデスクで受け付けたインシデントの対応を,利用者が属する地域のローカルサービスデスクに委ねる。
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✓ これが正解イ現在の担当者では解決できなかったインシデントの対応を,広範にわたる関係者を招集する権限をもつ上級マネージャに委ねる。
解説
権限をもつ上級マネージャへ委ねるのが階層的エスカレーションです。
エスカレーションには、より専門的な知識をもつ担当へ対応を移す機能的エスカレーションと、より上位の権限をもつ管理者へ判断を上げる階層的エスカレーションがあります。見分ける軸は、移す先が知識の深さで選ばれているのか、権限の高さで選ばれているのかです。現在の担当者では解決できないインシデントを、広範な関係者を招集する権限をもつ上級マネージャに委ねるのは、組織の上位へ上げる動きなので階層的エスカレーションにあたります。資源の追加や関係部署の動員が必要になる場面で使われます。縦に上げるのが階層的、横の専門家へ渡すのが機能的と、向きで覚えると区別しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア一次サポートグループでは解決できなかった…:一次サポートから専門知識をもつ二次サポートへ対応を渡すのは、知識の深さで担当を移す機能的エスカレーションです。上位の権限を求めて管理者へ上げる動きではないため、階層的エスカレーションには該当しません。
- ウ自分のシフト勤務時間内に完了しなかったイ…:シフトの終わりに未完了のインシデントを次の勤務者へ渡すのは、勤務交代に伴う引継ぎです。担当が同じ水準のまま時間で入れ替わるだけで、上位の権限者へ判断を上げているわけではありません。
- エ中央サービスデスクで受け付けたインシデン…:中央のサービスデスクから利用者の地域のローカルサービスデスクへ対応を回すのは、窓口の所在に応じた振り分けです。権限の高い管理者へ上げる動きではないので、階層的エスカレーションとは異なります。
この問題の用語
- エスカレーション自分たちで解決できないことを、上位や専門の担当へ引き継ぐことです。連絡の道筋は、影響の大きさに応じて分けておきます。
- サービスデスク利用者からの問合せや障害の連絡を、一つの窓口で受け付ける組織です。受けた内容を記録し、解決まで見届けたり担当部門へ引き継いだりします。
- サービスマネジメントITサービスを計画し、提供し、良くしていく一連の管理活動です。計画外の中断や品質の低下は、インシデントとして扱います。
- インシデントサービスの計画外の中断や品質の低下、またはそのおそれがある出来事です。情報セキュリティでは、安全が損なわれるおそれが高いものを指します。
- 段階的取扱い一次の窓口が、専門的な技能をもつ次の担当へ解決を頼むことです。同じことをエスカレーションと呼ぶこともあります。
- 権限そのアカウントに許された操作の範囲のことです。用途ごとに必要なものだけを与え、定義用と更新用のように分けて持たせます。
- ローカルサービスデスク利用者の近くに置く形のサービスデスクです。言語や文化の違う利用者への対応や、特別な相手への専任対応がしやすくなります。
出典:平成29年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問5
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問8:RTOに関する問題(インシデント)
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問16(権限)
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問8:サービスデスクに関する問題(サービスデスク)
- 平成29年度 秋期 午前Ⅱ 問12:インシデント・モデルに関する問題(エスカレーション)
- 平成25年度 秋期 午前Ⅱ 問7:階層的エスカレーションの問題(ローカルサービスデスク)
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