令和3年度 北海道 午後 問116
医薬品の適正使用・安全対策
ケイ酸アルミニウムに関する問題
一般用医薬品の添付文書の「してはいけないこと」の項目中に、「長期連用しないこと」又は「短期間の服用にとどめ、連用しないこと」と記載される主な成分とその理由に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
主な成分 ― その理由
a グリチルリチン酸二カリウム ― 腸管粘膜への刺激が大きくなり、腸管粘膜に炎症を生じるおそれがあるため
b ケイ酸アルミニウム ― アルミニウム脳症及びアルミニウム骨症を生じるおそれがあるため
c ケトプロフェン ― 一定期間又は一定回数使用しても症状の改善がみられない場合は、ほかに原因がある可能性があるため
d ステロイド性抗炎症成分 ― 喘息発作を誘発するおそれがあるため
(肢は a b c d の順の正誤)
- 1誤 正 正 正
- 2正 誤 正 誤
- 3誤 正 正 誤
- 4正 正 誤 誤
- 5正 正 正 正
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✓ これが正解3誤 正 正 誤
解説
bとcが正。グリチルリチン酸とステロイドは理由が違う
手引き第5章の使用上の注意(してはいけないこと・連用に関する注意)と別表の成分ごとの記載で判断します。
aは誤りです。グリチルリチン酸二カリウムなどのグリチルリチン酸を含む成分(1日の最大服用量がグリチルリチン酸として一定量以上のもの)で、短期間の服用にとどめ連用しないこととされる理由は、偽アルドステロン症を生じるおそれがあるためです。腸管粘膜への刺激による炎症という理由ではありません。bは正しい記述です。ケイ酸アルミニウムなどアルミニウムを含む胃腸薬では、長期連用によりアルミニウム脳症及びアルミニウム骨症を生じるおそれがあるため、長期連用しないこととされています。cも正しい記述です。ケトプロフェンなどの外用鎮痛消炎成分では、一定期間又は一定回数使用しても症状の改善がみられない場合は、ほかに原因がある可能性があるため、長期連用しないこととされています。dは誤りです。ステロイド性抗炎症成分(外用)で長期連用しないこととされる理由は、副腎皮質の機能低下を生じるおそれがあるためです。喘息発作の誘発ではありません。
したがって、a誤・b正・c正・d誤の組み合わせが正解です。成分の性質から起こり得ることを考え、甘草系はむくみ(偽アルドステロン症)、ステロイドは副腎、アルミニウムは脳と骨、とつなげておくと判断できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1誤 正 正 正:dを正しいとしている点が違います。ステロイド性抗炎症成分を長く使い続けないよう求められるのは、副腎皮質の働きが落ちるおそれがあるためで、喘息発作を招くからではありません。
- 2正 誤 正 誤:aを正しく、bを誤りとしていますが、グリチルリチン酸を含む成分の連用を避ける理由はむくみなどを伴う偽アルドステロン症です。アルミニウムを含む胃腸薬の理由はbのとおりです。
- 4正 正 誤 誤:aを正しく、cを誤りとしていますが、甘草由来の成分の理由は偽アルドステロン症です。外用の鎮痛消炎成分で改善しないときは別の原因の可能性があるので、cは正しい記述です。
- 5正 正 正 正:aとdを正しいとしていますが、どちらも理由が入れ替わっています。甘草由来の成分は偽アルドステロン症、ステロイド性の成分は副腎皮質の機能低下が連用を避ける理由です。
出典:令和3年度 北海道登録販売者試験 午後(北海道)問116(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、正誤・穴埋めの表を1行に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、北海道とは関係ありません。
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