平成30年度 秋期 午前 問51
プロジェクトマネジメント
クラッシングに該当するもの
プロジェクトの期間を短縮する方法のうち,クラッシングに該当するものはどれか。
- ア作業の前後関係を組み直し,実施する順番を変える。
- イ作業を分析し,同時に実施できる部分を複数の作業に分割し,並行して実施する。
- ウ先行作業の一部の成果物が完成した時点で,後続作業を開始する。
- エプロジェクトの外部から要員を調達し,クリティカルパス上の作業に投入する。
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✓ これが正解エプロジェクトの外部から要員を調達し,クリティカルパス上の作業に投入する。
解説
資源を足して縮めるのがクラッシングです。
プロジェクトの期間を縮める方法のうち、クラッシングに当たるものを選ぶ問いです。期間を縮める技法は代表的なものが二つあり、何を代償に払うかで名前が分かれます。ひとつは、全体の期間を決めている一連のつながりであるクリティカルパスの上の作業へ、要員や設備といった資源を追加する手です。増えるのは費用で、作業の順番には手を付けないため、やり直しは起きにくいままです。これがクラッシングです。もうひとつは、本来なら順に行う作業を重ねて並行させる手で、ファストトラッキングと呼ばれます。人を足さないので費用は増えませんが、前の工程が終わり切らないうちに次を始めるので、手戻りの起きる危うさが増えます。四つの肢はこの一対で分かれます。見分けの軸は二つあります。資源を足しているかということと、縮める的をクリティカルパスの上に絞っているかということです。そこ以外の作業をいくら縮めても、全体の期間は一日も縮まりません。なお、人を足せばいくらでも縮むわけではなく、遅れている仕事に人を入れると教育と連絡の手間でかえって遅れることが知られています。費用に対する効きの良い作業から少しずつ当てるのが定石です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア作業の前後関係を組み直し,実施する順番を…:作業どうしの前後のつながりを見直して並べ替える手です。期間を縮める工夫ではありますが、資源をひとつも足していません。代償として費用を払う技法とは別の枠に入るため、名前も別のものになります。
- イ作業を分析し,同時に実施できる部分を複数…:ひとつの作業を分けて同時に進める手で、重ねて並行させる側に入ります。人を追加しないので費用は増えず、その代わりに、並行させたことから来る危うさを引き受けるという払い方になっています。
- ウ先行作業の一部の成果物が完成した時点で,…:前の作業が仕上がり切らないうちに次を始める手で、重ねる側の典型です。期間が縮むことが見て取れるので最も紛れますが、増えるのは費用ではなく危うさなので、問われている名前には当たりません。
この問題の用語
- クリティカルパス全体の日数を決めている、余裕のない作業のつながりのことです。ここが遅れると全体が遅れるので、重点的に管理します。
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
- 分析集めたデータを細かく分けて、何がどう関わっているかを読み取ること。量が増えるほど、扱う道具も考え方も変わります。
- 調達必要なシステムや物品を、外部の事業者から手に入れる一連の手続です。情報提供の依頼、提案の依頼、選定、契約の順に進みます。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問51
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 秋期 午前 問54:ファストトラッキングの例(クリティカルパス)
- 令和元年度 秋期 午前 問52:クリティカルパスに関する問題(クリティカルパス)
- 平成31年度 春期 午前 問53:アローダイアグラムに関する問題(クリティカルパス)
- 平成29年度 春期 午前 問52:アローダイアグラムに関する問題(クリティカルパス)
- 平成27年度 秋期 午前 問53:アローダイアグラムに関する問題(クリティカルパス)
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