平成31年度 春期 午前 問53
プロジェクトマネジメント
アローダイアグラムに関する問題
図のアローダイアグラムから読み取れることとして,適切なものはどれか。ここで,プロジェクトの開始日を 1 日目とする。
① ─A(5)──→ ② ① ─B(10)─→ ③ ③ ┈┈┈┈┈→ ② ② ─C(20)─→ ④ ② ─D(30)─→ ⑤ ② ─E(10)─→ ⑥ ③ ─F(10)─→ ⑥ ④ ─G(20)─→ ⑤ ⑥ ┈┈┈┈┈→ ⑤ ⑤ ─H(10)─→ ⑦ (図の配置: ④が最上段。②が中央左。③が左下。⑥が中央下。⑤が右。⑦が最右)
(凡例)丸から丸への矢線の上に「作業名」,下に「所要日数」を書く。点線の矢印は「ダミー作業」を表す。
- ア作業 C を最も早く開始できるのは 6 日目である。
- イ作業 D はクリティカルパス上の作業である。
- ウ作業 E の総余裕時間は 30 日である。
- エ作業 F を最も遅く開始できるのは 11 日目である。
答えと解説を見る
✓ これが正解ウ作業 E の総余裕時間は 30 日である。
解説
作業Eは、途中の30日ぶんを遅らせても全体に響きません。
アローダイアグラムでは、各作業の【最早いつから始められるか】と【最遅いつまでに始めなければならないか】の差が、その作業の総余裕時間になります。この図で最も長い経路は、①から③へ 10 日、そこからダミー作業で②へ、②から④へ 20 日、④から⑤へ 20 日、⑤から⑦へ 10 日、と辿るもので、合わせて 60 日です。この最も長い経路がクリティカルパスで、全体の所要日数もここで決まります。作業 E は②から⑥へ向かう 10 日の作業です。設問は開始日を 1 日目と定めているので、経過した日数に 1 を足した日が開始の日付になります。②へ至るまでに 10 日かかるので、②から出る作業の最早開始は 11 日目です。⑥から先はダミー作業を挟んで⑤に合流し、⑤も⑥も、遅くとも 50 日が経過した時点までに達していればよいことになります。E の所要は 10 日ですから、E の最遅開始は 40 日が経過した翌日、つまり 41 日目です。最早開始の 11 日目との差は 30 日で、これが E の総余裕時間になります。四つの記述のうち、この計算に一致する記述が正しい記述です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア作業 C を最も早く開始できるのは 6 …:作業 C を最も早く開始できるのは 6 日目だと述べています。6 日目は、②へ至る道のりを作業 A の 5 日だけで数えたときに出る値です。②へは①→③→ダミーの経路で 10 日かかるため、C の最早開始は 11 日目になり、6 日目にはなりません。
- イ作業 D はクリティカルパス上の作業であ…:作業 D はクリティカルパス上の作業だと述べています。D は②から⑤へ向かう 30 日の作業で、10 日が経過した時点から始められ、⑤へは 50 日が経過するまでに達していればよいので、10 日ぶんの余裕が残ります。余裕のある作業は、最も長い経路であるクリティカルパスの上には乗りません。
- エ作業 F を最も遅く開始できるのは 11…:作業 F を最も遅く開始できるのは 11 日目だと述べています。F の後続である⑥へは、⑤から決まる 50 日の経過までに達していればよく、F の所要は 10 日ですから、F の最遅開始は 41 日目になります。11 日目は F の最早開始の日付であり、最遅開始と取り違えた形になっています。
この問題の用語
- アローダイアグラム作業の順序と所要日数を矢印でつなぎ、全体の日数を求める図です。順序関係や余裕日数が分かり、縮めるべき作業を見つけられます。
- クリティカルパス全体の日数を決めている、余裕のない作業のつながりのことです。ここが遅れると全体が遅れるので、重点的に管理します。
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
- ダミー作業アローダイアグラムで、所要日数0の点線として描く見かけの作業です。実際の仕事ではなく、作業どうしの順序の制約だけを表します。
出典:平成31年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問53
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前 問53:クラッシングに該当するもの(クリティカルパス)
- 令和6年度 春期 午前 問74:因果関係に関する問題(アローダイアグラム)
- 令和6年度 春期 午前 問52:最早結合点時刻に関する問題(ダミー作業)
- 令和5年度 秋期 午前 問53:スケジュールに関する問題(ダミー作業)
- 令和3年度 秋期 午前 問52:アローダイアグラムに関する問題(アローダイアグラム)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)