令和3年度 問49
マンション管理適正化法
マンション管理適正化法の問題
マンション管理業者が行うマンション管理適正化法第76条の規定に基づく管理組合の財産の分別管理に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法によれば、適切なものを全て含む組合せはどれか。
ア マンション管理業者は、管理組合から委託を受けて管理する修繕積立金等については、自己の固有財産及び他の管理組合の財産と分別して管理しなければならない。
イ マンション管理業者は、同法施行規則第87条第2項第1号ハに定める方法により収納・保管口座で修繕積立金等金銭を管理する場合にあっては、マンションの区分所有者等から徴収される1月分の修繕積立金等金銭の合計額以上の額につき有効な保証契約を締結していなければならない。
ウ マンション管理業者は、修繕積立金等金銭を管理するにあたり、管理組合に管理者等が置かれていない場合で管理者等が選任されるまでの比較的短い期間に限り保管する場合を除き、保管口座又は収納・保管口座に係る管理組合等の印鑑、預貯金の引出用のカードその他これらに類するものを管理してはならない。
エ 保管口座とは、マンションの区分所有者等から徴収された修繕積立金を預入し、又は修繕積立金等金銭若しくは管理組合又はマンションの区分所有者等から受領した管理費用に充当する金銭の残額を収納口座から移し換え、これらを預貯金として管理するための口座であって、管理組合等を名義人とするものをいう。
- 1ア・ウ
- 2イ・エ
- 3ア・ウ・エ
- 4ア・イ・ウ・エ
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✓ これが正解3ア・ウ・エ
解説
適切なのはア・ウ・エで、収納・保管口座の方法に保証契約の義務はありません。
マンション管理適正化法第76条は、マンション管理業者が管理組合から委託を受けて管理する修繕積立金等を、国土交通省令で定める方法により、自己の固有財産及び他の管理組合の財産と分別して管理するよう求めています。施行規則第87条は、その方法として、収納口座で受けてから保管口座へ移し換える方法などと、管理組合等を名義人とする収納・保管口座で直接管理する方法を定めています。
記述アは第76条の内容そのもので適切です。記述イについて、1月分の修繕積立金等金銭の合計額以上の保証契約を結んでおく義務は、収納口座を経由する方法で管理する場合に課されるもので、設問が挙げる第87条第2項第1号ハの収納・保管口座の方法には課されていないため不適切です。記述ウは、保管口座又は収納・保管口座に係る管理組合等の印鑑や預貯金の引出用のカードなどを管理業者が管理してはならず、管理者等が置かれていない場合に選任までの比較的短い期間に限り保管する場合は例外とする施行規則の定めに沿っており適切です。記述エは、第87条第6項の保管口座の定義どおりで適切です。
適切なのはア・ウ・エで、これをすべて含む組合せが正解です。保証契約は収納口座に一時的にお金がとどまる方法への備え、収納・保管口座ははじめから管理組合名義なので保証は求められない、と考えると覚えやすくなります。
出題当時の施行規則では、印鑑等を管理業者が保管できる例外は、管理者等が置かれていない場合に選任までの比較的短い期間に限り保管する場合だけでした。現在はマンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則の一部を改正する省令(令和7年国土交通省令第102号・2026年4月1日施行)により、マンション管理業者が管理組合の管理者等である場合に、口座の金額以上の保証契約や集会の決議などの要件を全て満たせば保管できる例外も加わっています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1ア・ウ:アとウだけの組は、保管口座の定義を述べたエを外しています。修繕積立金を預け入れ、又は収納口座から残額を移し換えて預貯金として管理する、管理組合等を名義人とする口座という説明は、施行規則の定義と一致します。
- 2イ・エ:イとエの組は、保証契約の義務を収納・保管口座の方法にまで広げた誤りのイを含み、分別管理の基本を述べたアと、印鑑等を管理業者が持たないという定めを述べたウを外しています。アとウは適切です。
- 4ア・イ・ウ・エ:すべてを含む組は、イの誤りを見落としています。保証契約が求められるのは収納口座を経由して保管口座へ移す方法などの場合で、管理組合等の名義の収納・保管口座で直接管理する方法では求められていません。
出典:令和3年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問49
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