平成23年度 秋期 午前 問78
法務
営業秘密に関する問題
不正競争防止法において,営業秘密となる要件は,“秘密として管理されていること”,“事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であること”ともう一つはどれか。
- ア営業譲渡が可能なこと
- イ期間が 10 年を超えないこと
- ウ公然と知られていないこと
- エ特許出願をしていること
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✓ これが正解ウ公然と知られていないこと
解説
公然と知られていないこと、つまり非公知性です。
不正競争防止法で営業秘密として守られるには、三つの要件をすべて満たす必要があります。秘密として管理されていること、事業活動に有用な技術上または営業上の情報であること、そして公然と知られていないことです。それぞれ秘密管理性、有用性、非公知性と呼ばれます。設問はこのうち二つをすでに挙げていますから、残る一つを答えればよい形になっています。つまり、公然と知られていないことが答えです。三つを諳んじていれば、穴埋めとしてすぐに決まります。特許と営業秘密は、守り方の考え方が正反対である点も押さえておきましょう。特許は公開する代わりに一定期間の独占を得るもので、期限が来れば誰でも使えるようになります。営業秘密は公開しないので、秘密を保てる限り期限なく守れますが、他社が独自に同じところへ到達した場合には止められません。独占する権利ではないからです。飲料の配合のように長く隠しておける物は営業秘密として、まねされやすい構造や方式は特許として扱う、という使い分けになります。実務で最も争われるのは秘密管理性です。施錠や権限の設定、秘密である旨の表示など、管理していた証拠が残っていないと認められません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア営業譲渡が可能なこと:譲り渡せるかどうかは、その情報が秘密であることとは関係がありません。不正競争防止法が定める三つの要件のどれにも当てはまらない条件です。
- イ期間が 10 年を超えないこと:営業秘密には存続する期間の定めがなく、秘密であり続ける限り守られます。10年という数字は別の制度の年数と混ぜたもので、要件には含まれません。
- エ特許出願をしていること:特許は出願すると内容が公開される仕組みですから、公然と知られていない状態がそこで失われます。要件を満たすどころか、逆に外してしまう条件です。
この問題の用語
- 営業秘密秘密として管理され、事業に有用で、公然と知られていない情報です。この三つがそろってはじめて、不正競争防止法で守られます。
- 不正競争防止法事業者どうしの公正な競争を守る法律。秘密として管理された非公開で事業に役立つ情報を、営業秘密として保護します。
出典:平成23年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問78
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 春期 午前 問79:不正競争行為に該当するもの(不正競争防止法)
- 令和3年度 春期 午前 問78:不正競争防止法に関する問題(不正競争防止法)
- 平成30年度 秋期 午前 問79:オプトインに関する問題(不正競争防止法)
- 平成30年度 春期 午前 問79(不正競争防止法)
- 平成23年度 秋期 午前 問49:特許に関する問題(営業秘密)
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