平成25年度 春期 午前 問58
システム監査
情報セキュリティ管理基準の問題
情報セキュリティに関する従業員の責任について,“情報セキュリティ管理基準”に基づいて監査を行った。指摘事項に該当するものはどれか。
- ア雇用の終了をもって守秘責任が解消されることが,雇用契約に定められている。
- イ定められた勤務時間以外においても守秘責任を負うことが,雇用契約に定められている。
- ウ定められた守秘責任を果たさなかった場合,相応の措置がとられることが,雇用契約に定められている。
- エ定められた内容の守秘義務契約書に署名することが,雇用契約に定められている。
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✓ これが正解ア雇用の終了をもって守秘責任が解消されることが,雇用契約に定められている。
解説
雇用の終了後も守秘の責任は続けさせます。
この設問で最も多い読み違えは、問われている向きです。指摘事項はどれかと聞かれていますから、四つのうち三つは適切で、まずいものを一つだけ選びます。間違い探しだと分かった時点で、読み方が決まります。雇用が終わったことをもって守秘の責任が解けるという定め方は、管理策として足りません。会社を離れた後こそ、在職中に知った顧客の情報や設計の中身、取引の条件が持ち出される危うさが高いからです。頭の中に残ったものは、身分が切れても消えません。ですから雇用の終了後も相当の期間にわたって、あるいは期限を設けずに続くように定めるのがふつうです。情報セキュリティ管理基準は、雇用の前、雇用の期間中、雇用の終了および変更という段ごとに管理策を並べています。終わった後の段に手当てが置かれていない定め方は、その並びに照らして不足していると言えます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ定められた勤務時間以外においても守秘責任…:漏えいは時間帯を選びません。帰りの電車での会話や私的な投稿からも起こりますので、勤務の時間で区切らずに責任を負わせる定め方は適切な側に入ります。
- ウ定められた守秘責任を果たさなかった場合,…:守らなかったときの扱いをあらかじめ決めておくこと自体が管理策です。措置が定めてあるから抑えが効くのであって、厳しすぎるからまずい、とは読みません。
- エ定められた内容の守秘義務契約書に署名する…:書面にして署名を残せば、本人が中身を了解したことを後から示せます。証拠として残す手当てですから、こちらも適切な側にあたります。
この問題の用語
- 情報セキュリティ管理基準監査で何を満たしていればよいかを判断する尺度になる基準。JIS Q 27001 と JIS Q 27002 に整合させて作られています。
- 守秘義務仕事で知った秘密を、外に漏らさないという義務のことです。雇用や契約が終わったあとも続くよう定めるのがふつうです。
- 指摘事項監査で見つかった、直すべき点として報告書に書かれる事柄です。決まりどおりに行われていた行為は、ここには含まれません。
- 雇用契約働く人と会社との間で結ぶ、労働と賃金についての契約です。働く時間や場所、仕事の内容、賃金などの条件を定めます。
出典:平成25年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問58
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前 問59:システム監査における“監査手続”(指摘事項)
- 令和6年度 秋期 午前 問60:フォローアップの説明(指摘事項)
- 令和4年度 秋期 午前 問79:指揮命令権と雇用契約(雇用契約)
- 令和3年度 春期 午前 問58:監査報告書に記載すべきもの(情報セキュリティ管理基準)
- 平成25年度 春期 午前 問80:指揮命令権と雇用契約(雇用契約)
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