平成28年度 春期 午前 問59
システム監査
予備調査で実施する監査手続
システム監査人が予備調査で実施する監査手続はどれか。
- ア監査対象に関する手順書や実施記録,及び被監査部門から入手した監査証拠に基づいて,指摘事項をまとめる。
- イ監査対象に対する被監査部門の管理者及び担当者のリスクの認識について,アンケート調査によって情報を収集する。
- ウ被監査部門の管理者の説明を受けながら,被監査部門が業務を行っている現場を実際に見て,改善提案の実現可能性を確かめる。
- エ被監査部門の担当者に対して,監査手続書に従ってヒアリングを行い,監査対象の実態を詳細に調査する。
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✓ これが正解イ監査対象に対する被監査部門の管理者及び担当者のリスクの認識について,アンケート調査によって情報を収集する。
解説
監査手続書を作る前の下調べが予備調査です。
システム監査は段を追って進みます。まず計画を立て、次に予備調査で監査対象のあらましをつかみ、それから本調査で証拠を集め、最後に集めた証拠をもとに評価して結論をまとめます。この設問の四つの記述は、ちょうどこの段のいずれかに対応しています。ですから順に並べ直せば、予備調査の席は一つに決まります。予備調査は下調べの段です。資料を読み、概要を聞き、書面などで広く情報を集めて、どこにリスクがありそうかの見当をつけます。そしてその見当をもとに、何をどう確かめるかを書いた監査手続書を作ります。つまり予備調査の時点では、監査手続書はまだ手元にありません。ここが本問の分かれ目になります。監査手続書に従って動いていると書いてある記述は、すでに次の段に入っています。同じように、現場へ出向いて確かめている記述や、すでに手元にある監査証拠をもとにまとめている記述も、予備調査より後の段のものです。逆に、広く浅く、書面で認識を集めるという形は予備調査の目印になります。見分けの鍵は、監査手続書がもうあるかどうかです。作る前が予備調査、従うのが本調査、と押さえてください。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア監査対象に関する手順書や実施記録,及び被…:手順書や実施記録、及び被監査部門から入手した監査証拠に基づいて、指摘事項をまとめると述べています。監査証拠がすでに手元にそろっているので、証拠集めを終えた後の評価と結論の段にあたります。
- ウ被監査部門の管理者の説明を受けながら,被…:管理者の説明を受けながら、業務を行っている現場を実際に見て、改善提案の実現可能性を確かめると述べています。現地調査そのものであり、改善提案の話が出ている時点で下調べの段は過ぎています。
- エ被監査部門の担当者に対して,監査手続書に…:担当者に対して監査手続書に従ってヒアリングを行い、監査対象の実態を詳細に調査すると述べています。聞き取りは下調べでも行いますが、従うべき手続書が既にあるという一句が、この記述を後の段に置いています。
この問題の用語
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- 被監査部門監査を受ける側の部門のことです。求められた調査には応じますが、存在しない証憑を作ったり、監査の項目を自分で決めたりはしません。
- 監査証拠監査人の判断を裏づける記録のこと。被監査部門から入手した運用記録などがこれで、監査人自身が作った計画書や議事録は含みません。
- 指摘事項監査で見つかった、直すべき点として報告書に書かれる事柄です。決まりどおりに行われていた行為は、ここには含まれません。
- 改善悪いところを直して、より良い状態にすること。一度で終わらせず、計画・実行・評価・見直しを繰り返して続けるのが基本です。
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問59
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問59:監査人が行うフォローアップ(監査人)
- 令和7年度 春期 午前 問59:システム監査における“監査手続”(監査証拠)
- 令和7年度 春期 午前 問58:ウォークスルー法の説明(システム監査)
- 令和6年度 秋期 午前 問60:フォローアップの説明(指摘事項)
- 平成30年度 春期 午前 問59:システム監査規程の最終的な承認者(被監査部門)
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