平成30年度 秋期 午前Ⅱ 問10
サービスマネジメントシステムの計画及び運用
供給者管理に関する問題
図は,ITサービスを提供するサプライチェーン関係の例である。JIS Q 20000-1:2012(サービスマネジメントシステム要求事項)の供給者管理プロセスにおける,サービス提供者の統括供給者に対する管理責任に関する記述のうち,適切なものはどれか。
サプライチェーン関係の例:
[顧客]
↕
[サービス提供者]
↕ ↕
[供給者] [統括供給者]
↕
[再請負契約先供給者]- アサービス提供者は,再請負契約先供給者が統括供給者との契約上の義務を果たすよう,統括供給者が管理していることを検証する。
- イサービス提供者は,再請負契約先供給者の要員名簿を統括供給者に提出させた上で,統括供給者と再請負契約先供給者の関係及び契約,並びに統括供給者のパフォーマンスを検証する。
- ウサービス提供者は,統括供給者が再請負契約先供給者を選定するための基準及び評価方法を統括供給者に提示させた上で再請負契約先供給者を選定し,基準の達成度を検証する。
- エサービス提供者は,統括供給者がパフォーマンス要件を満たせたかどうかを確認するために,再請負契約先供給者のパフォーマンスを直接検証する。
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✓ これが正解アサービス提供者は,再請負契約先供給者が統括供給者との契約上の義務を果たすよう,統括供給者が管理していることを検証する。
解説
統括供給者が再請負先を管理していることを検証するのが責任です。
設問が引く JIS Q 20000-1:2012 の供給者管理では、サービス提供者が直接契約する相手として統括供給者があり、その先に統括供給者が再請負で使う供給者がいます。見分ける軸は、サービス提供者の管理がどこまで直接及ぶかです。サービス提供者が契約しているのは統括供給者なので、再請負契約先供給者を直接管理するのではなく、統括供給者が再請負契約先供給者に契約上の義務を果たさせるよう管理していることを検証します。契約の鎖をたどって、一つ先の相手の管理状況を確かめるという考え方です。直接の契約相手を通して管理するという線で選択肢を見ると判断できます。出題当時の JIS Q 20000-1 は2012年版で、2020年版では箇条の構成が変わっています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イサービス提供者は,再請負契約先供給者の要…:再請負契約先供給者の要員名簿まで統括供給者に提出させるのは、サービス提供者の管理として求められる範囲を超えています。サービス提供者が検証するのは、統括供給者が再請負先を管理しているかどうかであり、名簿の提出ではありません。
- ウサービス提供者は,統括供給者が再請負契約…:再請負契約先供給者を選ぶのは統括供給者の役割です。サービス提供者が選定基準を提示させたうえで自ら再請負先を選ぶと、統括供給者を通して管理するという契約の関係を崩してしまいます。
- エサービス提供者は,統括供給者がパフォーマ…:再請負契約先供給者のパフォーマンスをサービス提供者が直接検証するのは、契約の相手を飛び越えた管理です。統括供給者がパフォーマンス要件を満たせたかも、統括供給者の管理を通して確かめるのが筋です。
この問題の用語
- 供給者管理外部から製品やサービスを受けるときの取り決めと監督のこと。電気や空調のような供給も対象で、途切れたときの備えを含みます。
- サプライチェーン原材料から製造、販売、顧客に届くまでつながった一連の流れです。全体を見渡して管理すると、在庫の削減や納期の短縮につながります。
- サービスマネジメントシステムITサービスを設計し、移行し、提供し、改善するための仕組み全体です。計画・運用・点検・処置の四つを繰り返して良くしていきます。
- 請負契約仕事の完成を約束して引き受ける契約のこと。作業の遂行だけを約束する準委任契約と違い、成果物を完成させる義務を負います。
出典:平成30年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問10
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問17:JIS Q 22301の問題(サービスマネジメントシステム)
- 令和4年度 春期 午前Ⅱ 問17(サプライチェーン)
- 令和4年度 春期 午前Ⅱ 問6:事業関係管理に関する問題(供給者管理)
- 平成23年度 秋期 午前Ⅱ 問25:請負契約に関する問題(請負契約)
- 平成22年度 秋期 午前Ⅱ 問17:請負契約に関する問題(請負契約)
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