令和元年度 秋期 午前Ⅱ 問4
サービスマネジメントシステムの計画及び運用
SLAに関する問題
JIS Q 20000-2:2013(サービスマネジメントシステムの適用の手引)によれば,サービスレベル合意書(SLA)の作成指針のうち,最も適切なものはどれか。
- アSLA では,顧客の責任は規定せずに,サービス提供者の責任を規定する。
- イSLA において設定する目標は,サービス提供者の視点でできるだけ多く定義する。
- ウある顧客に対して複数のサービスを提供する際に,一つの SLA で複数のサービスに対処してもよい。
- エ利用するサービスに関する情報は,サービスカタログに収録されている情報についても,必ず SLA に記載する。
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✓ これが正解ウある顧客に対して複数のサービスを提供する際に,一つの SLA で複数のサービスに対処してもよい。
解説
一つのSLAで、同じ顧客への複数のサービスを扱ってもかまいません。
JIS Q 20000-2:2013 は、JIS Q 20000-1 の要求事項をどう適用するかを示す手引です。サービスレベル合意書(SLA)の作成指針を問う問では、SLA を誰と誰の約束として、どの粒度で作るかが軸になります。SLA は顧客とサービス提供者の間で合意するもので、作り方には柔軟さが認められています。一つの顧客に複数のサービスを提供する場合に、一つの SLA にまとめて扱うことは指針に沿った形です。SLA は顧客ごとにもサービスごとにも作れる、と考えると、極端に言い切った記述を外せます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アSLA では,顧客の責任は規定せずに,サ…:SLA は顧客との合意文書なので、サービス提供者の責任だけでなく、顧客が果たす責任も書き込みます。片側の責任だけを定めると、双方の約束としての役目を果たせません。
- イSLA において設定する目標は,サービス…:目標は、サービス提供者の都合ではなく、顧客の事業の視点で意味のあるものに絞るのが基本です。数を増やせば良いわけではなく、測定と報告の負担も膨らみます。
- エ利用するサービスに関する情報は,サービス…:サービスカタログに収録されている情報まで、必ず SLA に記載しなければならないとする指針ではありません。必ずという言い切りが強すぎ、作成指針として最も適切なものとは言えません。
この問題の用語
- SLA提供する側と受ける側で、どの水準まで満たすかをあらかじめ取り決めた合意。緊急時の手順や、守れなかったときの扱いも決めておきます。
- サービスレベル合意書提供する内容と目標を書いて、提供者と顧客の間で結ぶ取り決めです。稼働率や応答時間などを数値で決めて、守れたかを後から確かめます。
- サービスレベル管理提供するサービスの目標を顧客と合意し、守れているかを測って保つ活動。稼働率や応答時間を数字で決めます。
- サービスマネジメントシステムITサービスを設計し、移行し、提供し、改善するための仕組み全体です。計画・運用・点検・処置の四つを繰り返して良くしていきます。
- サービスカタログ提供するITサービスの内容や条件をまとめて示した文書のことです。SLAとともに、サービス提供者が文書化して維持する義務を負います。
出典:令和元年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問4
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問17:JIS Q 22301の問題(サービスマネジメントシステム)
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問9:マネジメントレビューに関する問題(SLA)
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問4:プラクティスの目的(サービスカタログ)
- 令和4年度 春期 午前Ⅱ 問6:事業関係管理に関する問題(サービスレベル管理)
- 平成27年度 秋期 午前Ⅱ 問8(サービスレベル合意書)
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