令和3年度 秋期 午前Ⅱ 問7
プロジェクトの時間
クリティカルチェーン法の問題
プロジェクトのスケジュール管理で使用する“クリティカルチェーン法”の実施例はどれか。
- ア限りある資源とプロジェクトの不確実性に対応するために,合流バッファとプロジェクトバッファを設ける。
- イクリティカルパス上の作業に,生産性を向上させるための開発ツールを導入する。
- ウクリティカルパス上の作業に,要員を追加投入する。
- エクリティカルパス上の先行作業の全てが終了する前に後続作業に着手し,一部を並行して実施する。
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✓ これが正解ア限りある資源とプロジェクトの不確実性に対応するために,合流バッファとプロジェクトバッファを設ける。
解説
クリティカルチェーン法では、合流バッファとプロジェクトバッファを設けます。
クリティカルチェーン法は、作業の依存関係に加えて資源の制約も考えて最も長い作業の連なりを求め、それをクリティカルチェーンとして管理するスケジュールの手法です。各作業の見積りに含まれがちな安全のための余裕を個々の作業から取り除き、まとめてバッファとして置くのが特徴です。クリティカルチェーンの最後に置くのがプロジェクトバッファ、ほかの経路がクリティカルチェーンに合流する箇所に置くのが合流バッファで、不確実性による遅れをこれらで吸収します。限りある資源とプロジェクトの不確実性に対応するために二つのバッファを設けるという記述は、この手法の実施例そのものです。バッファの語が出てきたらクリティカルチェーン法、と結び付けて覚えると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イクリティカルパス上の作業に,生産性を向上…:開発ツールを導入して作業の生産性を上げるのは、クリティカルパス上の作業期間を縮めるための一般的な改善策です。余裕をバッファとしてまとめて不確実性を管理するという、クリティカルチェーン法の考え方は含まれていません。
- ウクリティカルパス上の作業に,要員を追加投…:クリティカルパス上の作業に要員を追加投入するのは、資源を足して期間を縮めるクラッシングの例です。クリティカルチェーン法の特徴であるバッファによる管理は、この記述には出てきません。
- エクリティカルパス上の先行作業の全てが終了…:先行作業が全て終わる前に後続作業に着手し、一部を並行して進めるのは、作業を重ねて期間を縮める短縮の方法です。資源の制約や不確実性をバッファで吸収するクリティカルチェーン法とは、別の考え方です。
この問題の用語
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
- スケジュール作業の順序と日程を決めた計画のことをいいます。作業の前後関係から日程を組み立てるには、PERTが向いています。
- クリティカルパス全体の日数を決めている、余裕のない作業のつながりのことです。ここが遅れると全体が遅れるので、重点的に管理します。
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
出典:令和3年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問7
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問8:クラッシングに関する問題(クリティカルパス)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問7:ファストトラッキングに関する問題(クリティカルパス)
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問5:アローダイアグラムに関する問題(クリティカルパス)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問8:クリティカルチェーン法の問題(クリティカルパス)
- 令和4年度 秋期 午前Ⅱ 問9:アローダイアグラムに関する問題(クリティカルパス)
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