令和5年度 春期 午前Ⅱ 問10
マーケティング
バランススコアカードに関する問題
J. L. ヘスケットとW. E. サッサーが提唱したサービスプロフィットチェーンの説明はどれか。
- ア企業のビジョンと戦略の実現を目的として,財務,顧客,内部プロセス及び学習と成長の視点から達成指標やアクションプランを具体化するためのモデル
- イ顧客ごとの購買履歴を蓄積することによって顧客の収益貢献度を測定し,これに基づき,収益貢献度が高い顧客に対するサービス水準を向上するためのモデル
- ウ市場の魅力度及び市場内での自社の地位を基に,企業の製品及びサービスを分類し,どの分野に経営資源を投下し,利益を回収すべきかを検討するためのモデル
- エ従業員満足度がサービス水準を高め,それが顧客満足度及び企業利益を高め,高めた利益で従業員満足度が更に向上するという因果関係を表したモデル
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✓ これが正解エ従業員満足度がサービス水準を高め,それが顧客満足度及び企業利益を高め,高めた利益で従業員満足度が更に向上するという因果関係を表したモデル
解説
従業員満足から利益へ、そして再び従業員満足へとつながる因果の連鎖です。
サービスプロフィットチェーンは、J. L. ヘスケットとW. E. サッサーらが提唱した、従業員、顧客、利益の関係を因果の連鎖として示したモデルです。見分ける軸は、従業員満足が出発点になっているかどうかです。従業員の満足度が高まると、提供するサービスの水準が上がり、それが顧客満足度を高めて顧客の継続的な利用につながり、企業の利益が増えます。増えた利益を従業員に還元することで従業員満足度がさらに高まり、連鎖が循環します。サービス業では、顧客に接する従業員の状態が顧客の評価に直結するという考え方が背景にあります。従業員から始まり利益を経て従業員に戻る輪、と覚えておくと、他の経営モデルと区別できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア企業のビジョンと戦略の実現を目的として,…:財務、顧客、内部プロセス、学習と成長の四つの視点から指標やアクションプランを具体化するのは、バランススコアカードの説明です。戦略を実行に落とし込む枠組みであり、従業員満足から利益への因果の連鎖を表すモデルではありません。
- イ顧客ごとの購買履歴を蓄積することによって…:購買履歴から顧客ごとの収益貢献度を測り、貢献度の高い顧客へのサービス水準を高めるのは、顧客を選別して関係を強めるための考え方です。従業員満足を出発点とする循環は含まれていません。
- ウ市場の魅力度及び市場内での自社の地位を基…:市場の魅力度と市場内での自社の地位をもとに製品や事業を分類し、経営資源の配分を検討するのは、事業の組合せを評価する手法の説明です。従業員と顧客の満足の連鎖とは関係しません。
出典:令和5年度 春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問10
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