令和3年度 北海道 午前 問54
主な医薬品とその作用
禁煙補助剤に関する問題
以下のニコチン及び禁煙補助剤に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
タバコの煙に含まれるニコチンは、肺胞の毛細血管から血液中に取り込まれると、すみやかに脳内に到達し、脳の情動を司る部位に働いて( a )、リラックス効果などをもたらす。
また、ニコチンは( b )を興奮させる作用を示し、アドレナリン作動成分が配合された医薬品との併用により、その作用を( c )させるおそれがある。
口腔内が酸性になるとニコチンの吸収が( d )するため、禁煙補助剤(咀嚼剤)を使用する際には注意が必要である。
- 1a=覚醒 b=副交感神経系 c=増強 d=増加
- 2a=覚醒 b=交感神経系 c=減弱 d=低下
- 3a=鎮静 b=交感神経系 c=増強 d=増加
- 4a=鎮静 b=副交感神経系 c=減弱 d=増加
- 5a=覚醒 b=交感神経系 c=増強 d=低下
答えと解説を見る
✓ これが正解5a=覚醒 b=交感神経系 c=増強 d=低下
解説
a覚醒、b交感神経系、c増強、d低下
手引き第3章の禁煙補助剤の節で判断します。ニコチンの脳と自律神経への作用、アドレナリン作動成分との相互作用、口腔内のpHと吸収の関係が要点です。
aには覚醒が入ります。ニコチンは脳の情動を司る部位に働いて覚醒、リラックス効果などをもたらします。鎮静ではありません。bには交感神経系が入ります。ニコチンは交感神経系を興奮させる作用を示します。cには増強が入ります。交感神経系を興奮させるニコチンを、同じく交感神経系を刺激するアドレナリン作動成分を含む医薬品と併用すると、その作用を増強させるおそれがあります。dには低下が入ります。口腔内が酸性になるとニコチンの吸収が低下するため、コーヒーや炭酸飲料など口腔内を酸性にする食品を摂取した後しばらくは、禁煙補助剤(咀嚼剤)の使用を避けることとされています。
したがってa=覚醒、b=交感神経系、c=増強、d=低下の組み合わせが正解です。ニコチンは交感神経を興奮させるので同じ向きの薬とは足し算になる、酸性では吸収が落ちる、と仕組みで覚えると判断できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1a=覚醒 b=副交感神経系 c=増強 d=増加:bとdが違います。ニコチンが興奮させるのは交感神経系で、副交感神経系ではありません。また口の中が酸性になるとニコチンの吸収は増えるのではなく落ちるので、増加も誤りです。
- 2a=覚醒 b=交感神経系 c=減弱 d=低下:a・b・dは合っていますが、cが違います。交感神経を刺激するアドレナリン作動成分と一緒に使うと、作用は弱まるのではなく強まるおそれがあるので、減弱は当てはまりません。
- 3a=鎮静 b=交感神経系 c=増強 d=増加:aとdが違います。ニコチンが脳にもたらすのは覚醒やリラックスの効果で鎮静ではなく、口腔内が酸性になると吸収は低下します。交感神経系・増強の部分は合っています。
- 4a=鎮静 b=副交感神経系 c=減弱 d=増加:この組合せは4か所すべてが逆です。脳には目を覚ます方向に働き、刺激するのは体を活動的にする側の神経で、同じ向きの薬と重なれば効きは強まり、酸性の口の中では取り込まれにくくなります。
出典:令和3年度 北海道登録販売者試験 午前(北海道)問54(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、正誤・穴埋めの表を1行に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、北海道とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)